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サマースプリントシリーズ第3戦のアイビスSDが30日、新潟競馬場で行われ、石川裕紀人(27)=美・相沢=騎乗の9番人気オールアットワンスが③番枠から外に持ち出してV。昨年から1年ぶりの復帰戦で、一昨年以来のこのレース2勝目を挙げた。2着に6番人気トキメキ、3着12番人気ロードベイリーフで、3連単80万4460円の波乱となった。
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外枠有利な千直で、抜けてきたのはまさかの黒帽(❷枠)! ジョッキーの思い切った〝ワープ作戦〟が、1年ぶりの復活劇を演出した。殊勲の石川騎手は「よっしゃー!」と勝利の雄たけび。一昨年の覇者オールアットワンスが、1年のブランクも不利な内枠も克服して快勝した。
「去年(6着)も同じ(③番)枠だったので内に行こうかとも思いましたが、試してだめだったので、外を選択することで頭がいっぱいでした。切れ味を存分に発揮してくれましたね。本当にイメージ通りのいい競馬ができました」
騎乗予定だったホー騎手が前日に落馬負傷して急きょの乗り替わり。それでも自らの手綱で勝ち取った一昨年のVも含めて「彼女のことは一番知っている」と強い自負を持って臨んだ。
スタート後200メートルほどで先行勢の隊列が固まると、馬場をスーッと横切って外ラチ沿いの絶好位を確保。最後は馬の隙間を縫うように上がり3ハロン32秒3の切れ味で突き抜けた。昨年のチャンピオンズC(ジュンライトボルト)以来の重賞勝利となった鞍上は「2、3着が続いていたので本当にうれしいです」と笑顔満開だ。
「競馬はうまくいかないことが多いけど、たまにうまくいくこともあるんですね」と中舘調教師は穏やかな笑み。脚部不安で長期休養を余儀なくされたが、この間にパワーアップし、「今までにないくらいすごくいい状態だった」と自信を秘めての参戦だった。
この後は福島県のノーザンファーム天栄へ放牧に出る。次走は未定だが、「1000メートルの適性が一番の武器」と石川騎手は舞台相性の良さを強調。史上初のアイビスSD3勝目へ―。来年もオールアットワンスの挑戦は続くはずだ。
■オールアットワンス 父マクフィ、母シュプリームギフト、母の父ディープインパクト。鹿毛の牝5歳。美浦・中舘英二厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は吉田勝己氏。戦績11戦4勝。獲得賞金1億2008万6000円。重賞は2021年GⅢアイビスSDに次いで2勝目。アイビスSDは中舘英二調教師、石川裕紀人騎手ともに21年オールアットワンスに次いで2勝目。馬名は「曲名」。
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