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田中勝騎乗で6番人気のエヒトが、大外枠から早め先頭で後続を振り切り、重賞初勝利を決めた。ジョッキーは2019年の函館記念(マイスタイル)以来、約3年ぶりの重賞制覇。2着に1番人気ヒートオンビート、3着に2番人気アンティシペイトが入った。
蒸し暑さを吹き飛ばす快走で、重賞初タイトルをつかみ取った。6番人気のエヒトが、大外枠からスタートを決めて2馬身半差の快勝。3年ぶりの重賞Vとなった田中勝騎手は、「たくさんのお客さんの前で勝ててうれしい!」と、白い歯を見せて喜びを爆発させた。
二の脚が遅いことが多く、道中はいつも後方から。最後、どれだけ脚を使うかというのがこの馬のパターンだったが、今回は一変。約1年8カ月ぶりにコンビを組んだカッチーが、「今までで一番じゃないかな」と驚くほどのダッシュを決めると、道中は6番手の外を追走。勝負どころでポジションを上げると、直線入り口で先頭に立って後続を突き放した。「馬を信じて乗りました。いいスタートを切れて、すんなりいい位置につけられたし、勝負どころも自分でハミを取ってグングン上がっていったので、いけそうだなと」というジョッキーの感触通り、最後は追い上げるヒートオンビートに2馬身半差つける完勝だった。
無敗の3冠馬コントレイルと同世代。一気に頂点に駆け上がった同期とは対照的に、地道に力をつけていき、オープン入りしたのは昨年の12月。だが、2勝クラスから格上挑戦したチャレンジC(9着)を含め、重賞挑戦4戦目にして結果を出した。
「徐々に力をつけてきているし、新馬当時からすごくいい馬だと思っていました。まだ緩いところがあるので、もう一段階パワーアップしてくれたらまた楽しみが増えると思います」
いまだ伸び盛りの5歳馬エヒトと、熟練の手綱さばきを見せる51歳のカッチー。まだまだこのコンビのレベルアップは止まりそうもない。
■エヒト 父ルーラーシップ、母ヒーラ、母の父ディープインパクト。鹿毛の牡5歳。栗東・森秀行厩舎所属。北海道日高町・白井牧場の生産馬。馬主は平井裕氏。戦績21戦5勝。獲得賞金1億1760万2000円。重賞は初勝利。七夕賞は森秀行調教師が1995年フジヤマケンザンに次いで2勝目。田中勝春騎手は2002年イーグルカフェ、03年ミデオンビットに次いで3勝目。馬名は「本物(独)」
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