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【香港国際競走】香港スプリント~出走馬全頭の短評

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【香港国際競走】香港スプリント~出走馬全頭の短評 | コラム | ウマニティ

続いて香港スプリント

(1)エアロヴェロシティ
2014年の香港スプリント(GⅠ)を優勝し、高松宮記念(GⅠ)を勝ったのが昨年の3月。そこから今までは、昨年10月のプレミアボウル(香GⅡ)でレース中に心房細動を起こし、連覇のため来日した今年3月の高松宮記念は疝痛で回避した。体調面の不安は気になるところだが、それでも心房細動発症後に今年1月のセンテナリースプリントC(GⅠ、芝1200m)に優勝。今シーズンも前哨戦のジョッキークラブスプリント(GⅡ)まで2戦連続3着と、まずまずのステップでここまで来ている。

(2)ラッキーバブルズ
今年4月のスプリントC(香GⅡ)で重賞初制覇を達成し、5月のチェアマンズスプリントプライズ(GⅠ)が香港馬最先着の2着。今シーズンに入ってからもプレミアボウル(GⅡ)に優勝し、前走ジョッキークラブスプリント(GⅡ)でも2着と、香港のスプリント路線で今最も勢いに乗っている1頭だ。昨シーズンは好位でレースをすることもあったが、今シーズンは後方に控えてその末脚に磨きをかけている。

(3)ペニアフォビア
昨年の香港スプリント(GⅠ)の優勝馬。昨年のこのレースではスタートでハナを主張すると、直線を向いたところで2番手のミッキーアイル以下を突き放して勝負を決めた。だた、今シーズンはここまで3連敗。直線・芝1000mのナショナルデイC(GⅢ)3着後は、プレミアボウル(GⅡ)7着、前走のジョッキークラブスプリント(GⅡ)も7着と苦戦している。前2走が他馬より斤量を背負っていたことを考えれば、今回はゴール前の粘りが違ってくる可能性はある。

(4)ノットリスニントゥーミー
前走のジョッキークラブスプリント(GⅡ、芝1200m)の優勝馬。香港では直線・芝1000mを6戦して(3-0-2-1)、芝1200mが10戦で(2-0-2-6)となっており、芝1000mをより得意にしている。昨年もこの時期は調子が良かったようで、ジョッキークラブスプリント(GⅡ)3着から本番の香港スプリント(GⅠ)でもペニアフォビアの3着に入っている。前哨戦の勝ち馬は2010年以降2着に3頭来ているが、勝利には至っていない。

(5)アメージングキッズ
昨シーズンは重賞初挑戦だった4月のスプリントC(香GⅡ)と5月のシャティンヴァーズ(香GⅢ)での2着があり、今シーズン初戦のナショナルデイC(GⅢ)で重賞初勝利を挙げた。続くプレミアボウル(GⅡ)ではしんがり追走から上がり400mをメンバー最速の21.93秒で追い込んで2着。前走のジョッキークラブスプリント(GⅡ)は中位からのレースで5着に敗れた。

(6)ビッグアーサー
12着に惨敗したスプリンターズS(GⅠ)は鞍上の福永騎手自身も認める、いただけない騎乗がすべて。実力を十分発揮できれば、ここで香港馬を負かしてもおかしくない。高松宮記念(GⅠ)やスプリンターズSのように好位、もしくはその直後でレースをし、早めに抜け出す競馬が理想的だ。

(7)レベルデイン
前走のマニカトS(GⅠ)では好位から内をピッタリと回り、ムーニーヴァレー競馬場の短い直線を味方につけて勝利。2013年9月のサールパートクラークS(GⅠ)以来、2度目のGⅠ制覇だった。破った相手に今年ドバイでアルクォズスプリント(GⅠ)を勝ったバッファリング(6着)や、5月に香港のチェアマンズスプリントプライズ(GⅠ)を勝ったシャトークア(7着)がおり、レースレベルは決して低くない。

(8)サインズオブブレッシング
今年からGⅠに参戦するようになり、初戦はイギリスに遠征してダイヤモンドジュビリーS(GⅠ、芝1200m)を逃げて3着。フランスに戻り8月のモーリスドゲスト賞(GⅠ、芝1300m)を逃げ切ってGⅠウイナーとなった。その後は再びイギリスに向かいブリティッシュチャンピオンズスプリントS(GⅠ、芝1200m)で逃げて4着に入っている。出走した3つのGⅠはすべて直線コースだったが、右回りは3戦して2勝を挙げている。

(9)レッドファルクス
今年の前半まではダート、それも左回りに特化して良績を残していたが、7月のCBC賞(GⅡ)に続き、スプリンターズS(GⅠ)にも優勝した。馬自身の素質が開花しただけでなく、M.デムーロ騎手とも手が合っていると見る。香港馬が馬群の中団につけて末脚勝負に持ち込む展開が予想されるなかで、ダート1400mをこなすこの馬のスタミナが活きるような流れになれば、さらにチャンスが増すだろう。

(10)ストラスモア
重賞は未勝利だが、今年の元日に行われたボーヒニアスプリントトロフィー(香GⅢ、芝1000m)で2着し、5月のチェアマンズスプリントプライズ(GⅠ)ではまったくの人気薄ながら3着に飛び込んだ。今シーズンは前哨戦のジョッキークラブスプリント(GⅡ)から始動して6着。中位もしくは後方から末脚を活かす競馬を得意とする。

(11)グラウル
2歳時にミルリーフS(GⅡ、芝1200m)で2着になるなど早くから重賞で活躍。昨年4月のパヴィリオンS(GⅢ)の7着を最後にしばらく重賞戦線から遠ざかっていたが、今年10月のブリティッシュチャンピオンズスプリントS(GⅠ)に出てきて2着に好走した。続く前走の準重賞ウェントワースS(芝1200m)を勝って、香港に乗り込む。右回りのレースは今回が初めて。

(12)テイクダウン
オーストラリアからの参戦馬。2歳時、3歳時ともに重賞勝ちがあり、4歳になった今シーズンは9月のザショーツ(GⅡ、芝1100m)と10月のプレミエールS(GⅡ、芝1200m)を連勝する好スタートを切った。GⅢでの2着、5着を経て、前走のウィンターボトムS(GⅠ、芝1200m)でGⅠ初勝利を達成。その前走は2番手から逃げ馬をゴール前で際どく交わし、そこに追い込んできた馬も加わって4頭ほどが横に並ぶ大激戦だった。

(13)ピュアセンセーション
ダート競馬が本場のアメリカ馬だが、今年5戦はすべて芝のレースを使われて3勝。初戦こそ5着に敗れるも、6月のジャイパー招待S(GⅢ、芝1200m)と7月のパークスダッシュS(GⅢ、芝1000m)をどちらも逃げ切って重賞連勝。10月のベルモントターフスプリント招待S(芝1200m)にも勝って3連勝で迎えた前走BCターフスプリント(GⅠ)では、勝ったオブヴィアスリーを2番手から追いかけて3着に踏ん張った。右回りのレースは今回が初めてになる。

(14)スーパージョッキー
9月のコリアスプリント(韓GⅠ、ダ1200m)で日本のグレープブランデーミリオンヴォルツに完勝しているように、ダート適性の高いスプリンター。そのほかにも昨年3月にはドバイゴールデンシャヒーン(GⅠ、ダ1200m)で2着になった実績もある。香港での芝の実力はというと、昨年10月のナショナルデイC(香GⅢ)での2着など重賞勝ちにはもう一歩足りない程度。芝GⅠの壁は相当厚そうだ。

★香港国際競走 出走馬全頭の短評コラム一覧
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香港ヴァーズ~出走馬全頭の短評
香港マイル~出走馬全頭の短評
香港カップ~出走馬全頭の短評
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※予想は12/11(日)午前中公開の予定です。

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