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『競馬』という名の推理小説 ~第159話JCD(謎解き編)~

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第159話 「JCD」


08年 36.7-35.9-36.6 =1.49.2 ▼4△1△ 4 平坦戦
09年 36.3-36.5-37.1 =1.49.9 △3▼6△11 瞬発戦
10年 35.9-36.4-36.6 =1.48.9 ▼3▼2△10 平坦戦 稍重

今回はいつもとは違った内容のコラムにしようかと思います。
というのも今年のJCDはサブタイトルを付ければ「トランセンドvsエスポワールシチー(パートⅡ)」といった感じになると思います。
多くの人の期待と興味はこの2頭のマッチレースでしょう。
ここに焦点を当てたいと思います。

トランセンド
この馬の特徴は
・ばてない持続脚
・並んだら抜かせない勝負根性
・若干トップスピードが足りない
・瞬発力勝負は不得意
の4つでしょう。
陣営の今秋の目標はおそらく「JCDでスマートファルコンを倒して国内ダート王になること」だったと思います。
脚質を逃げにしたことで覚醒したトランセンドにとってはスマートファルコンのスピードは脅威でハナ争いをしてもおそらくは負けるでしょう。
なので2番手からでも勝つ競馬を前走のJBCでも試していたのだと思います。
JBCのテンの3Fは36.8秒でそれほど速くはありませんでした。
逃げようと思えば行けたはずですが敢えて行かなかったと見えました。
そのJBCでは結局スマートファルコンの逃げ切りとなりトランセンドは2着という結果でしたが陣営はある程度手応えを感じたかもしれません。
と同時にトランセンドが負けるのはやはりこのレース展開だと認識出来たのも確か。
結局スマートファルコンはJCD回避となってしまいトランセンドは追う立場から追われる立場になりました。
自身がレースの中心となったことでどう騎乗するのか?

エスポワールシチー
09年のJCD勝ち馬ですがアメリカのBCC大敗が原因か以後はちょっとスランプ気味のレースが続いていました。
しかし、前走のみやこSでは圧勝でようやく復活の兆しが見えたところ。
前々走の南部杯マイルCSではトランセンドの4着に敗退したものの当時よりは巻き返す材料は揃っていると思います。
その南部杯ではテン34.3秒という超ハイペースで逃げたため最後失速しましたがそれでも0.3秒差で我慢出来ていました。
負けはしましたがそのレースで久しぶりに逃げたことによって馬にスイッチが入ったのか前走みやこSではこの馬本来のレースが見れた気がします。
東京→阪神のコース替わりも歓迎で10年のフェブラリーSで勝利はしていますが本質は小回り向きのはず。
戦える材料が揃ったといっても相手はトランセンド、壁はかなり高いはず。
トランセンドより勝っているのはスピードと瞬発力、これをどう使えるのかが鍵となるでしょう。
南部杯では騎乗出来なかった佐藤Jはどう騎乗するのか?

【レース展望】
エスポワールシチーは出走しませんでしたが陣営にとってはJBCは参考になったはず。
トランセンドに勝つには
・4コーナーまでにある程度のリードが欲しい
・4コーナー回って瞬発力を使うため中盤で溜めが欲しい
の2点が重要、特に2点目でしょう。
南部杯のようにトランセンドに終始突かれる展開ではかなり厳しい。
勝ち以外はいらないと判断するなら前半大逃げで中盤多少緩めてラストでもう一伸びを期待する。
例えるならサイレンススズカの逃げ方です。
これが出来れば他馬は関係ありません、自身との戦いになります。
現実的に考えればトランセンドに楽に行かせてもらえず徹底マークされるとちょっと厳しいでしょう。
あとは(出走してくれば)トウショウフリークに逃げさせるというのも一つの手かもしれません。
主導権を他の馬に握らせるというのはエスポワールシチーにとってはもちろんマイナスの可能性もありますがレースレベルを落としてくれる可能性もあります。
簡単に言えばスローの瞬発戦です。
上がりだけの勝負に持ち込めればトランセンドに斬れ勝ちする可能性は十分あります。
逃げるのがエスポワールシチーでなければトランセンドは早めに潰しに行かないかもしれませんし。

まとめるとレース全体を支配するのはやはりトランセンドであり騎手が判断を間違わなければ勝つ確率は相当高いでしょう。
他の騎手達が判断を間違わせる様なレースが作れるかどうかがポイント。
但し、騎手が判断を間違えなくてガチンコ勝負になったとしてもエスポワールシチーが完全復活していればもしかしてもしかする、とも思います。

「本命ドリパスの3連単1点予想(水曜時点)」
エスポワールシチートランセンドニホンピロアワーズ
やっぱりこのコンビに期待したい。

(補足)
「▼4▼2△6」や「平坦戦」などの表記はラップギアを使用しています。
数値などは岡村信将プロより提供して頂いています。
表記の意味などの詳細は岡村信将プロのマイページをご覧下さい。

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