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朝日杯FSは引き続きイン有利の馬場で行われ、2番枠を生かしたドルチェモアが直線粘り込み。追いすがるダノンタッチダウンをクビ差退けた。枠順に恵まれた面もあるが、立ち回りの上手さが光った一戦でもあった。
競馬では、「恵まれるのも才能」。母アユサンはさほど器用な馬ではなく、10年前の阪神JFでは人気の一角を占めるも凡走、直前で乗り替わりとなった桜花賞を制した。本馬は母と比べるとかなり器用なタイプ。牡馬のためクラシック向きではないかもしれないが、立ち回りが生きる舞台では今後も持ち味を生かせそうだ。
勝った坂井瑠星騎手は秋華賞に続きG1・2勝目。大舞台での勝利騎手インタビューにも良い意味で目新しさがなくなって来た。もともとデビュー当時から「乗れる若手」のイメージだったから、大舞台での活躍にも特別な驚きはないし、まだまだ通過点だろう。
若手騎手といえば、先日行われたヤングジョッキーズシリーズのファイナルラウンドも多くの見どころがあった。その中で、金曜の名古屋10Rで豪快な追いっぷりが目立つ騎手がいた。
「きっと地方の騎手なんだろうな…」
と思って馬柱を確認すると、馬名はリアルモンスター、そして騎乗しているのはなんとJRA所属のジョッキーだった。
川端海翼騎手。今年JRAでデビューしまだ1勝しかしていないのだが、その実績に似つかわしくない追いっぷりが妙に気になった。その後、週末のJRAでは土曜のヤングジョッキーズシリーズファイナルラウンド中京第2戦でワンダースティングに騎乗し3着。さらに翌日曜日には同じダート1400mでワンダーアマルフィに騎乗し、豪快に追い込んで11番人気で3着。
まだ人気馬に騎乗する機会は多くないが、本人曰く、
「手足の長さが強みで、(現状はまだまだながら)体を大きく使って馬を動かせる」
とのことなので、今後少し注目してみたい。
~今週末の注目馬~
では、いつも通り最後は週末の注目馬で締めたい。今週末はいよいよグランプリ・有馬記念。注目馬はコチラ。
・タイトルホルダー(横山和生騎手)
今回の注目はタイトルホルダー。
昨年の有馬記念は結果的に大外枠で脚を使わされたことが、最後の粘りに影響した。それでも5着と大きく崩れてはおらず、その後、日経賞~天皇賞(春)~宝塚記念に至るまでの快進撃は説明不要だろう。凱旋門賞では残念ながら全く見せ場なく敗れてしまったが、日本の馬場なら巻き返し濃厚。極端な外枠さえ避けられれば有力。
※週末の重賞の最終本命馬は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開予定です。
○TARO プロフィール
栃木県出身、競馬予想家。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。『競馬記者では絶対に書けない騎手の取扱説明書』(ガイドワークス)など著書多数。最新刊は『馬券力の正体 収支の8割は予想力以外で決まる』(オーパーツ・パブリッシング)。
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