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第68回中山金杯(5日、中山11R、GIII、4歳上オープン国際、ハンデ、芝・内2000メートル、1着本賞金4100万円 =出走16頭)松岡正海騎乗で3番人気のウインブライトが、トップハンデ58キロをものともせず中団から差し切って快勝。重賞4勝目を飾った。タイム1分59秒2(良)。次走は連覇がかかる中山記念(2月24日、中山、GII、芝1800メートル)の予定。7番人気ステイフーリッシュが1/2馬身差の2着で、1番人気マウントゴールドは12着に終わった。
平成最後の名物重賞で現役屈指の中山巧者がほえた。競馬詣でに集まった5万人近くの大観衆が見つめる直線で輝いたのはウインブライト。力強く抜け出し、2017年スプリングS、18年中山記念に続き3年連続で中山の重賞をもぎ取った。
「他に主張してくる馬が多く、思っていたのと違う(後方の)位置取りになったけど、差し切る脚はあるからね」
今年最初の優勝インタビュー。殊勲の松岡騎手は、毎年着実に積み重ねている重賞Vを15年連続に伸ばした。「家を出るときに子供と嫁さんに勝つって約束してきた。奥さん、いつもありがとうございます」。約束を守り、感謝を口にする良きパパでもある。
東西合わせて3勝目となる“新・金杯男”も、今回は喜びひとしおだ。腰に弱点がある愛馬の復活へ、中間は計4回にわたって稽古に騎乗。微妙なセットアップを追求した。「やり過ぎてしまうと最悪だし、かといって負荷をかけないわけにもいかない。本当に針の穴に糸を通すような繊細な作業だったけれど、うまくやれたことで騎手としてレベルも上がったと思う」。人馬で導いた最高の結果に胸を張った。
2~11着までが0秒2差の混戦を、58キロのトップハンデで快勝。「しっかり調教を積みながら馬体重も増えていた(12キロ増)し、今日の勝ちっぷりを見ても、まだ成長しているかなと思う」と畠山調教師はニンマリだ。
こうなると、陣営が意識するのはGIの舞台。「中山記念はGI級の馬も出てくるようなので、まずはそこでの走りを見たい」とトレーナーが青写真を描けば、主戦は「どこかでGIを取らせたい。オーストラリアのクイーンエリザベスS(4月13日、ランドウィック、GI、芝2000メートル)あたりは、コースも中山と似ているから」と、世界進出の野望をも胸に抱く。
さまざまな夢が広がる実力派の復活劇で、2019年の競馬が幕を開けた。 (内海裕介)
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