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第49回フィリーズレビュー(15日、阪神11R、GII、3歳牝馬オープン国際(指)、馬齢、芝・内1400メートル、1着本賞金5000万円、1~3着馬に桜花賞の優先出走権=出走18頭)ミルコ・デムーロ騎乗で1番人気のクイーンズリングが、後方待機から直線で鮮やかな差し切り。無傷の3連勝で重賞初Vを飾り、桜のヒロイン候補に名乗りを上げた。タイム1分22秒5(良)。2着ペルフィカ、3着ムーンエクスプレスまでが桜花賞(4月12日、阪神、GI、芝1600メートル)の優先出走権を獲得した。
緑のターフをクイーンズリングが鮮やかに突き抜ける。外から目の覚めるような末脚を繰り出し、重賞初制覇。無傷の3連勝で、1番人気に応えた。
「強いね」と検量室前の馬上でM・デムーロ騎手は感嘆の第一声。クビを何度も叩いて激走をねぎらうと、「直線は少しズブかったけど、すごく走りますね。すごく気持ちがいいです」と会心の笑顔だ。
4日の1週前追い切りにまたがって、「賢い馬」と好感触を得ていた初騎乗の鞍上が取った作戦は後方待機。「いつも前にいたけど、桜花賞の練習です」。4コーナーで徐々に進出すると、直線は外へ。数度の右ムチに反応するように、メンバー最速の上がり3ハロン34秒9の末脚で他馬を一蹴。距離が1ハロン延びる本番を見据えたテストを見事にクリアした。
2012年に開業した吉村調教師はうれしい重賞初勝利に「無敗がかかっていたし、1番人気だったのでホッとしました。喜びは後でジワジワくると思う」とコメントする。ただ喜びの裏で気にしていたのは馬体重だった。この日は3戦目にして初の当日輸送が影響したのか、前走比20キロ減の444キロ。「思ったより減っていた。中間もカイバを食べていたので驚きました…。そのあたりが課題でしょう」と慎重に続けた。
今年の3歳牝馬重賞4戦目で、関西馬が初勝利。東高西低の流れを止めた。トレーナーは「マイルは間違いなくプラスになる。体を回復させて、なんとか頑張りたい」と語り、M・デムーロ騎手も「桜花賞は僕の夢ですから。いい感じで向かえるし、チャンスはあると思う」と前向きに締めた。西から誕生した無敗のヒロイン候補が、桜の舞台でも躍動する。 (渡部陽之助)
★15日阪神11R「フィリーズレビュー」の着順&払戻金はこちら
クイーンズリング 父マンハッタンカフェ、母アクアリング、母の父アナバー。黒鹿毛の牝3歳。栗東・吉村圭司厩舎所属。北海道千歳市・社台ファームの生産馬。馬主は吉田哲哉氏。戦績3戦3勝。獲得賞金6867万3000円。重賞初勝利。フィリーズレビューは吉村圭司調教師、ミルコ・デムーロ騎手ともに初勝利。馬名の意味は「マンハッタンの隣にある地名+母系より」。
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