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第70回セントライト記念(18日、中山11R、GII、3歳オープン国際(指)、馬齢、芝・外2200メートル、1着本賞金5400万円、1~3着馬に菊花賞の優先出走権 =出走12頭)蛯名正義騎乗の皐月賞馬ディーマジェスティが、1番人気に応えて秋初戦でV。ライバルをねじ伏せる強い勝ち方で菊花賞(10月23日、京都、GI、芝3000メートル)制覇に向けて弾みをつけた。タイム2分13秒1(良)。2着ゼーヴィント、3着プロディガルサンまでが菊花賞の優先出走権を手にした。
ここでは格が違う。単勝1・4倍の圧倒的な支持を受けた皐月賞馬ディーマジェスティが、秋初戦を白星で飾って重賞3勝目。蛯名騎手は順当勝ちと言わんばかりに涼しげな表情を見せた。
「ここまで順調にきていたし、力を出せなくなるような不利がなければと思っていたので、強気にいきました」
横綱の貫禄勝ちだ。スタート後、他馬に寄られる不利もあって最初のコーナーでは後方3番手。しかし騒然とする場内とは対照的に、ジョッキーは冷静だった。
「後ろからになったけど、慌てることはないと思っていました」
向こう正面から徐々にポジションを上げると、4コーナーで早くも先頭集団へ。直線に向いて激しい攻防が繰り広げられても手応えは断然で、後続に差を詰められてからもうひと伸びする余裕を見せた。
「追い出すのを待っていましたからね。できればダメージがない方がいいと思っていたので。外を回る形になったけど、応えてくれると思っていました」。騎手として単独最多のセントライト記念5勝目を挙げた蛯名騎手は、パートナーへの絶大な信頼を口にする。
セントライト記念の単勝支持率56・6%は、グレード制が導入された1984年以降の勝ち馬で、同年のシンボリルドルフ、2004年のコスモバルクに次いで3番目に高い。ダービー馬マカヒキは海外遠征中で不在。ただ1頭のGI馬として迎えることが濃厚な菊花賞を前に、負けるわけにはいかなかった。
二ノ宮調教師は「ここまで順調だったし、レースに関しては心配していませんでした。芯がしっかりしてきて、体ができつつある。もう少ししたらもっといい馬になると思いますよ」と、たくましさを増した愛馬を頼もしげに見つめた。
「順調に本番を迎えられれば」と蛯名騎手は明るい表情で1カ月後の大舞台を見据える。2冠制覇へ向けて視界は良好。春より進化した皐月賞馬は、秋も主役の座を譲るつもりはない。 (藤沢三毅)
★18日中山11R「セントライト記念」の着順&払戻金はこちら
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