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中山土曜メーンは天皇賞・春の前哨戦・GII日経賞。阪神大賞典で国内最強馬オルフェーヴルが思わぬ失態を演じ、天皇賞・春は、“1強”ではなくなった。明け4歳勢のうち、長距離適性で群を抜くのはウインバリアシオン。ダービー、菊花賞ともに2着。京都記念は6着に敗れたが、武豊騎手と新コンビを結成し、弾みをつけて本番に向かう。
立ちふさがる壁に穴が見えてきた。最強馬オルフェーヴルが阪神大賞典(2着)で制御不能となって、あわや逸走。ダービー、菊花賞ともに3冠馬に完敗の2着に終わったウインバリアシオンだが、王者の弱点が明らかになったいま、天皇賞・春(4月29日、京都、GI、芝3200メートル)での戴冠が現実味を帯びてきた。
年明け初戦の京都記念は本来の伸びを欠いて6着と期待を裏切ったが、敗因はある程度はっきりしている。良馬場発表ながら、芝コースはかなり傷んでおり、4コーナー手前で滑って脚をとられた。「手前も変えられず、いつもと違う不自然な跳びになってしまった」(安藤勝騎手)ため、直線では無理をしなかった。
まともにレースをしていないので、結果は度外視していい。幸い、脚元に深刻なダメージはなく、日経賞を次の目標に定め、乗り込みを再開することができた。
今回から気分を新たに、鞍上を武豊騎手にチェンジ。14日の栗東での1週前追い切りではCWコースで6ハロン83秒7をマークし、ラインレグルス(牡4、500万下)に3馬身先着した。騎乗したユタカは「乗りやすくていい馬だね。レースの前に1回乗れてよかった」と好感触を得ており、準備は整いつつある。「前走はレースをしていないので消耗はなく、馬は元気いっぱい。馬体も増えて、パワーアップしている。ここは結果を出したい」と松永昌調教師も力が入っている。
ステイヤーとしての資質は4歳世代ではNo.1と言っていい存在。日経賞で完全復活を遂げ、打倒オルフェーヴルへ気勢をあげる。
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