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【クイーンS】スタニングローズ復活に手応え 強風切り裂きWコースで馬なりラスト12秒4

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【クイーンS】スタニングローズ復活に手応え 強風切り裂きWコースで馬なりラスト12秒4

クイーンSの追い切りが24日、函館と札幌競馬場で行われた。ただ一頭のGⅠ馬スタニングローズは、函館Wコースで馬なりながら軽快なフットワークを披露。一昨年の秋華賞以来となる復活の重賞4勝目へ、好仕上がりをアピールした。



強風が吹き荒れる函館の地を、復活に燃えるGⅠ馬スタニングローズがさっそうと駆け抜けた。初めてコンビを組む北村友騎手が、初コンタクトの感触を伝えた。

「バランスを取ったうえでラスト1ハロンくらい体を使わせて、という指示でした。印象と違って、あまり体を大きく使わず少しピッチで走る感じはしましたが、小回りも器用に対応してくれそう。すごく落ち着いていてメンタルがいいですね」


角馬場で入念に体をほぐして、Wコースへ。堂々とした振る舞いからジワッとキャンターに入ると、道中の鞍上との呼吸もぴったり。最後まで余裕たっぷりの手応えで、軽快なフットワークでラスト1ハロン12秒4(5ハロン71秒7)をマークした。全体時計こそ目立たないが、先週まで2週続けて栗東坂路でラスト1ハロン11秒台をたたき出しており、調整過程は順調そのもの。函館までの長距離輸送も無事にクリアし、土屋助手は「全然イレ込むことなく、環境にも適応しています。カイバも食べていますし、思ったより体重も減りませんでした」と体調の良さに胸を張る。

昨年のヴィクトリアマイル12着後に左前脚の炎症で10カ月半の休養となり、今回は復帰後3走目。今は脚元の不安も全くなく、近走で一番の状態と言えそう。3番手を進んだ前走のヴィクトリアマイルは、先行勢には厳しい展開のうえ、道中で他馬と接触したことも響いて9着。一昨年の秋華賞以降、勝利から遠ざかっているが、その間5戦中4戦がGⅠと常に高いレベルで戦ってきた。最軽量の斤量51キロと6キロ差の57キロは楽ではないが、牝馬限定のGⅢ戦なら地力は一枚上だ。

秋華賞をはじめ重賞全3勝をコーナー4つの1800~2000メートルで挙げているように、先行力と立ち回りのうまさが生きる小回りコースは適条件。父キングカメハメハ、母の父クロフネという血統背景から、初の洋芝にも対応できそう。同助手は「展開も向きそう。ゲートを決めて、いいところで競馬をしてくれたら」とイメージ。鞍上も「実績のある馬の騎乗依頼をいただいたので、しっかり能力を発揮できるよう頑張りたいです」と力を込める。

久々の重賞タイトルをつかんで再び大舞台へ。女王復権へ、北の大地で底力を見せつける。(斉藤弘樹)

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