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2歳マイル王を決める朝日杯FSが19日、阪神競馬場で行われる。中内田充正調教師(42)=栗東=は、無傷の3連勝でデイリー杯2歳Sを制したセリフォス(牡)を送り出す。長所や臨戦過程の意図、昨年のグレナディアガーズに続く連覇への手応えを聞いた。(聞き手・宇恵英志)
--デビューから重賞2勝を含む3戦無敗。中内田厩舎には昨年のグレナディアガーズに続く、連覇の期待がかかる
「1歳時に牧場で初めて見たときから、いい馬でした。馬っぷりが違いましたね。ここまで本当に順調に成長してくれています。期待通りですね。スピードとパワーがある。父のダイワメジャーからいい部分を引き継いでくれています。まずはセリフォスが能力を出し切ってくれれば。全力で走った結果、いい結果がついてくればいうことありません」
--前走のデイリー杯2歳Sを振り返って
「着差はわずかでしたが、強かったと思います。4コーナーで少し外(左)へ膨れる面はありましたが、きっちりと2着馬を捕まえてくれましたから。左回りの競馬のときよりも、左へ走ろうとしなかったのは良かったです。レースを覚えてきた感じはしますね」
--9日の1週前追い切りは栗東CWコース6ハロン80秒4-11秒5をマークし、3頭併せで最先着
「クリスチャン(デムーロ騎手)に感触を確かめてもらいました。道中の収まりもついていましたし、いい動きでした。何も問題がありません。こちらの意図した調教が行えました。体重は前回と変わりないですし、順調にレースまで行ってほしいです」
--この馬の長所は
「実戦で結果を出してくれるところですね。いつも、きっちりと勝ち切ってくれるんですから、いうことがありません」
--新馬戦からすべて1600メートルを走ってきた
「自然と、この距離に使うことを選択してきました。現状でマイルか、2000メートルかなら、マイル路線だと思いますので。3戦すべてを勝ってくれているんですし、成績的には当然、いうことありません」
--不安要素は
「挙げるとすれば、当日の精神状態になります。まだ3回しか走っていない2歳馬ですし、どうなるかは分かりませんから。子供っぽさが残っていますし、体の緩さもある。完成度はまだまだなんです。本当に良くなるのは来年以降です」
--最後に抱負を
「今回のことを意識して(同条件の)前回を使いました。キャリアの浅い2歳馬だけに、同じ舞台を経験していることは大きいと思います。1回レースを使って在厩の形で競馬に挑むのは初めてで、間隔が詰まっています。この臨戦過程がいい方に出て、いい結果につながってほしいです」
■中内田 充正(なかうちだ・みつまさ)1978(昭和53)年12月18日生まれの42歳。滋賀県出身。アイルランドの高校に入学し、英国の大学で馬学を学んだ後、米国でR・フランケル調教師に師事。エンパイアメーカー(米GI3勝、種牡馬でも活躍)の調教にも関わった。2006年にJRA競馬学校厩務員課程に入学し、07年4月から栗東・橋田厩舎で厩務員、調教助手として勤務。12年に調教師免許を取得し、14年3月開業。17、19年にJRA賞最高勝率調教師、19年にJRA賞優秀技術調教師を受賞。JRA通算289勝。うち重賞はGI3勝を含む25勝(13日現在)。
★連覇なら史上3人目…中内田調教師はこのレースと好相性だ。これまで4頭を出走させ、2017年にダノンプレミアム、20年にグレナディアガーズで優勝。3勝目を挙げれば、藤沢和雄、手塚貴久両調教師を抜いて現役単独トップ、歴代2位タイ(最多は尾形藤吉元調教師の5勝)になる。また連覇となれば、1955、56年の久保田金造元調教師、87、88年の境勝太郎元調教師に続く史上3人目。
★朝日杯FSの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載
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