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スワンSが31日、京都競馬場で16頭によって争われ、11番人気のカツジが鮮やかな逃げ切りで重賞2勝目をマーク。マイルCS(22日、阪神、GI、芝1600メートル)の優先出走権を獲得した。2着に3番人気ステルヴィオ、3着に2番人気アドマイヤマーズが入った。
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入場制限で観客もまばらな淀のスタンドに、岩田康騎手の雄たけびが響いた。5歳馬カツジが3歳春のGII・NZT以来となる白星で、重賞2勝目。初コンビで導いたベテランが、力強いガッツポーズを繰り出した。
「GI馬並みの追い切りをしていましたし、まだ奥がありそう。ゲートもスムーズに出てくれて、この馬の力を信じて乗りました」
これまでの末脚を生かす形から一転、逃げの手を打った。作戦について鞍上は、「『ゲートを出てから』と考えていました」という。(4)番枠から好発進を決めると、じわりとハナへ。道中もリズムよく運び、直線でも脚いろは鈍らなかった。GI馬2頭を従えて、1馬身差の完勝だ。
約2年半ぶりの白星に、池添兼調教師も「(前走で)1200メートルを使ったぶん、ゲートもスムーズだったんだろうね」と目を細めた。2年前のマイルCSで4着に入るなど力を示していたが、その後はなかなか結果を残せず。待ちわびた勝利の栄誉となった。
改修前の京都競馬場では最後の重賞。有終の美を飾って「最高です」と鞍上が笑みを浮かべれば、トレーナーも「さみしくなるね。でも、少しでもお客さんが入っている中で勝ってくれたし、言うことない」とうなずいた。
マイルCSの優先出走権も獲得し、池添兼調教師は「状態を見てからオーナーと相談したい」と前置きしながら「せっかく勝ったし、上を目指していきたい」と力を込めた。今度は主役として、大舞台に挑む。(山口大輝)
■カツジ 父ディープインパクト、母メリッサ、母の父ホワイトマズル。鹿毛の牡5歳。栗東・池添兼雄厩舎所属。北海道新ひだか町・岡田スタッドの生産馬。馬主は(株)カナヤマホールディングス。戦績17戦3勝。獲得賞金1億6445万5000円。重賞は2018年GIIニュージーランドTに次いで2勝目。スワンSは池添兼雄調教師、岩田康誠騎手ともに初勝利。馬名は「人名より」。
★10月31日京都11R「スワンS」の着順&払戻金はこちら
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