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今週の札幌では、ダート重賞のエルムSが行われる。実力伯仲のメンバー構成で、一発を狙うなら逃げ馬のリアンヴェリテだ。前走のマリーンSは先手が取れず13着に大敗したが、体調面は悪くなく見限りは早計。陣営からは“逃げ宣言”も飛び出して、この一番に託す思いは熱い。
前走の大敗だけで見限るのは早い。“逃げ宣言”をしたリアンヴェリテに巻き返しの雰囲気が漂う。
「ハイペースでも行き切った方がいいですね。すんなり行って自分の競馬ができれば、力を出してくれると思います」
山本助手が力を込める。前走のマリーンSは1番人気で13着。スタートから出ムチを入れて先手を主張したものの、内枠の先行馬が速く3番手になった。そして勝負どころからの手応えも怪しく、4コーナーでかぶされるとあっさり後退して、勝ち馬から2秒5も遅れてのフィニッシュ。「もろさが出ましたね。馬が完全にやめていて、レース後はすぐに息が入っていました」と回顧した。
この中間は10日ほどリフレッシュ放牧に出て、7月29日に札幌競馬場に入厩。前走のダメージもなく好気配を見せている。
「切れ負けするので、小回りは合います。輸送減りもしますし、カイバ食いを考えても、滞在競馬は調整がしやすく、能力を発揮できます」と山本助手は言う。“小回り、滞在”で行われる、北海道シリーズのダート1700メートル戦は、函館を含めて7戦【4・1・0・2】。なかでも先手を奪えたときは、5戦4勝2着1回とパーフェクト連対だ。
2走前の大沼Sは、58キロを背負って2着。直線で一旦、後退しかけながら盛り返したように、行き切れば相当な粘り腰を発揮する。そして今回は、斤量が前走より1・5キロ軽い56キロになり、同型馬も不在で同助手に気合が入る。
「そこはありがたいですね。気持ち良く行ければ…」
迷いはない。スピードを武器に、栄光のゴールを目指して突っ走る。 (斉藤弘樹)
★エルムSの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載
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