★M・デムーロ騎手との再コンビで参戦
皐月賞2着の
アルアイン産駒コスモキュランダ
皐月賞2着のコスモキュランダ(牡、美浦・
加藤士津八厩舎)は、新種牡馬
アルアイン産駒で、
弥生賞ディープインパクト記念では同産駒初のJRA重賞勝利を挙げている。昨年のダービーでは、新種牡馬
サトノクラウン産駒で、
弥生賞ディープインパクト記念を勝って
皐月賞2着だった
タスティエーラが勝利を挙げたが、コスモキュランダは
タスティエーラと同じようにダービーを制することができるだろうか。なお、コスモキュランダには
弥生賞ディープインパクト記念でコンビを組んだM・デムーロ騎手が2戦ぶりに騎乗する予定だ。
コスモキュランダは昨年6月のデビュー戦で最下位の12着に敗れたものの、デビュー4戦目の未勝利戦で勝ち上がり、3歳となった今年は3戦すべて連対と安定した走りを見せている。デビュー戦で最下位に敗れた馬がダービーを勝てば、1937年ヒサトモ以来87年ぶり、2歳戦が実施されるようになった1946年以降では初、デビュー戦フタ桁着順の馬が勝てば、2014年
ワンアンドオンリー以来10年ぶり2頭目となるが、デビュー戦最下位から着実に力をつけた
コスモキュランダは3歳馬の頂点に立つことができるだろうか。
★昨年クビ差2着の
横山武史騎手 今年はアーバンシックとのコンビで参戦
皐月賞4着のアーバンシック(牡、美浦・
武井亮厩舎)に騎乗する予定の
横山武史騎手は、ダービーに4回騎乗して2021年
エフフォーリア、23年
ソールオリエンスで2着に入っている。同騎手は21年がハナ差、昨年はクビ差で惜しくもダービー制覇を逃しているが、5回目の挑戦でダービー初勝利を挙げることができるだろうか。なお、アーバンシックが勝てば、同馬を管理する
武井亮調教師はJRA・GI初制覇となる。
アーバンシックは父が新種牡馬の
スワーヴリチャード、母がエッジースタイルという血統だ。同馬の祖父
ハーツクライ、父
スワーヴリチャードはどちらもダービーで2着に敗れているが、祖父・父の果たせなかったダービー制覇を遂げることができるだろうか。なお、
スワーヴリチャード産駒は
ホープフルS勝ち馬レガレイラ(牝、美浦・
木村哲也厩舎)も登録している。
★
皐月賞5着の
シンエンペラー 外国産馬初の制覇なるか
クラシック競走は内国産馬の資質向上を目的として創設されたが、現在では外国産馬や外国所属馬にも門戸が開かれており、ダービーでは2001年から外国産馬が出走できるようになった。ダービーにはこれまで14頭の外国産馬が出走し、02年外国産馬
シンボリクリスエスの2着が最高成績となっている。今年のダービーには、
皐月賞5着の外国産馬
シンエンペラー(牡、栗東・
矢作芳人厩舎)が
坂井瑠星騎手とのコンビで出走する予定だが、史上初となる外国産馬のダービー馬が誕生するだろうか。Vなら、同馬を管理する
矢作芳人調教師は12年
ディープブリランテ、20年
コントレイルに続くダービー3勝目となる。なお、外国産馬
シンエンペラーは父Siyouni、母Starlet’s Sisterという血統の仏国産馬で、20年の
凱旋門賞馬ソットサスの全弟にあたる。
★
皐月賞6着から巻き返し狙うレガレイラ 牝馬4頭目の制覇なるか
レガレイラ(牝、美浦・
木村哲也厩舎)が、1937年ヒサトモ、43年クリフジ、2007年
ウオッカに続く牝馬4頭目のダービー制覇を目指す。同馬はデビューからすべて牡牝混合戦に出走しており、昨年12月には
ホープフルSを制している。
レガレイラは今年初戦の
皐月賞では1番人気に支持されたものの6着に敗れたが、ダービーで巻き返すことができるだろうか。なお、
レガレイラにはC・ルメール騎手が2戦ぶりに騎乗する予定だ。
★
木村哲也調教師、C・ルメール騎手、サンデーレーシング 2週連続のクラシック制覇なるか
19日に実施された
オークスは、
桜花賞13着の
チェルヴィニアが
桜花賞馬
ステレンボッシュを破って優勝した。
チェルヴィニアを管理する
木村哲也調教師(美浦)、騎乗したC・ルメール騎手のコンビは、
レガレイラでダービーに挑む予定だが、2週連続のクラシック制覇を遂げることができるだろうか。同一調教師&騎手のコンビが同ー年の
オークスとダービーを勝てば、 2017年の藤沢和雄調教師&C・ルメール騎手以来7年ぶりとなる。なお、ルメール騎手は、史上5人目のJRA重賞150勝まであと1勝に迫っている。
また、
レガレイラを所有する(有)サンデーレーシングは、
チェルヴィニアの馬主でもあり、こちらも2週連続のクラシック制覇がかかる。(有)サンデーレーシングは、ダービーで4勝を挙げており、金子真人ホールディングス(株)(※馬主名「金子真人氏」も含む)と並びダービーの最多勝馬主となっているが、単独トップのダービー5勝目を挙げることができるだろうか。
★連覇を狙う
堀宣行調教師 ゴンバデカーブース、
ダノンエアズロックを登録
ダービーは今年で91回目を迎えるが、調教師の連覇は1度もない。タステイエーラで昨年のダービーを制した
堀宣行調教師(美浦)は、今年のダービーにゴンバデカーブース(牡)、
ダノンエアズロック(牡)の2頭を出走させる予定で、史上初のダービー連覇に挑む。
ゴンバデカーブースは今年初戦となった
NHKマイルCで4着となり、ダービーが今年2戦目となる。また、
ダノンエアズロックはトライアルのプリンシパルSを制してダービーに挑む。
NHKマイルC出走馬がダービ一を勝てば、2008年
ディープスカイ以来16年ぶり4頭目、プリンシパルS出走馬がダービーを勝てば、史上初のケースとなるが、堀調教師は今年もダービーを制すことができるだろうか。なお、
ダノンエアズロックは2022年のセレクトセール(1歳)において4億5000万円(税抜)で取引された馬で、Vなら、国内市場で取引された歴代最高額のJRA・GI勝ち馬となる。
★7度目の制覇を狙う
武豊騎手
青葉賞の覇者
シュガークンに騎乗予定
ダービーで歴代最多の騎乗回数(34回)、勝利数(6勝)を記録している
武豊騎手は、今年のダービーでは
シュガークン(牡、栗東・
清水久詞厩舎)に騎乗予定だ。
シュガークンは今年2月の新馬戦では2着に敗れたが、その後は未勝利戦→大寒桜賞→
青葉賞と3連勝でダービーに参戦する。年明けデビュー馬がダービーを勝てば、2000年
アグネスフライト以来 24年ぶりとなるが、
シュガークンは4連勝で世代の頂点に立つことができるだろうか。なお、
シュガークンは父
ドゥラメンテ、母シュガーハートという血統で、GI7勝を挙げた
キタサンブラックの半弟にあたる。
★デビューから3連勝でスプリングSを制覇 東京初出走のシックスペンス
スプリングSを制した
シックスペンス(牡、美浦・
国枝栄厩舎)は、デビューからすべて中山で出走して3戦3勝という成績を残している。東京初出走の関東馬がダービーを勝てば、2009年
ロジユニヴァース以来15年ぶりとなるが、
シックスペンスは無傷の4連勝でダービーを制すことができるだろうか。同馬にはテン乗りとなる
川田将雅騎手が騎乗する予定だ。なお、中山デビュー馬がダービーを勝てば、1990年
アイネスフウジン以来34年ぶりとなる。
★毎日杯勝ち馬の
メイショウタバル 皐月賞最下位からの大逆転なるか
毎日杯勝ち馬の
メイショウタバル(牡、栗東・
石橋守厩舎)は、
皐月賞でレースの主導権を握って果敢に逃げたが、最後の直線で失速して最下位の17着に敗れた。同馬は
皐月賞に続き
浜中俊騎手とのコンビで出走する予定だが、ダービーではどのようなレース運びを見せるだろうか。なお、
皐月賞最下位からダービーを制した馬はこれまでにいないが、
皐月賞がフタ桁着順だったダービー馬は過去に8頭いて、グレード制が導入された1984年以降では、86年
ダイナガリバーが
皐月賞10着、2009年
ロジユニヴァースは
皐月賞14着から巻き返してダービー馬になっている。
また、メイシヨウタバルを管理する
石橋守調教師にはJRA・GI初制覇がかかる。同調教師は騎手時代の06年に
メイショウサムソンでダービーを制しており、騎手&調教師双方でのダービー制覇がかかるが、ダービーで調教師として初のビッグタイトル獲得となるだろうか。
★登録馬中最多のキャリア9戦 京都新聞杯を制したジューンテイク
京都新聞杯を制した
ジューンテイク(牡、栗東・
武英智厩舎)は、通算9戦3勝という成績で、今年のダービー登録馬で最多キャリアとなる。同馬は2歳時に芝1400メートル戦と芝1600メートル戦で各1勝を挙げたが、3歳となった今年はすべて芝2000メートル以上のレースに出走して、すみれS2着→若葉S5着→
京都新聞杯1着という成績を残している。
京都新聞杯が5月に実施されるようになった2000年以降、同レース勝ち馬からは00年
アグネスフライト、13年
キズナと2頭のダービー馬が生まれているが、豊富なキャリアを誇る
ジューンテイクはダービーで好走することができるだろうか。なお、
ジューンテイクを管理する
武英智調教師は今回がダービー初出走となる。
★追加登録料200万円を支払って参戦
きさらぎ賞勝ち馬のビザンチンドリーム
クラシックの追加登録制度は1992年に始まったが、ダービーはクラシックで唯一、追加登録馬による優勝例がない。今年のダービーには、
きさらぎ賞勝ち馬で、
皐月賞13着からの巻き返しを狙う
ビザンチンドリーム(牡、栗東・
坂口智康厩舎)が追加登録料200万円を支払って参戦する予定だが、史上初となる追加登録馬によるダービー制覇を遂げることができるだろうか。なお、同馬を管理する
坂口智康調教師、騎乗予定の
西村淳也騎手ともにダービーを勝てばJRA・GI初制覇となる。