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第51回小倉記念(9日、小倉11R、GIII、3歳上オープン国際(特指)、ハンデ、芝2000メートル、1着本賞金4000万円=出走17頭)6番人気のアズマシャトルが、格上挑戦ながら直線で力強く伸びて重賞初制覇。手綱を取った2年目の松若風馬騎手(19)=栗・音無=も、初の重賞勝ちで、人馬ともに秋への飛躍を誓った。2着に2番人気のベルーフ、3着には3番人気のウインプリメーラ。
気温33度。強烈な日差しのなかで、格上挑戦のアズマシャトルが堂々の重賞初勝利を飾った。
「一生懸命追っていて、周りが見えていませんでしたが、最後までしっかり走ってくれた。強かったですね」
松若騎手がパートナーをたたえる。道中は中団をじっくり追走。4コーナーで外に持ち出すと、直線では抜群の伸び。一完歩ずつ前との差を詰めると、先に抜け出したウインプリメーラをゴール前で捕えて、そのまま力強く突き抜けた。
「本当のオープン馬になったけど、まだまだこれからの馬だからね」と加用調教師。ラジオNIKKEI杯2歳Sでは、後のダービー馬ワンアンドオンリーの2着になったこともあり、素質を考えれば、重賞初Vが遅かったくらい。この1勝が飛躍へのステップになるに違いない。次走は未定だが、夏場は休養して、秋に備える。
重賞初勝利といえば、2年目の松若騎手も11度目の挑戦で待望の初V。「本当にうれしい」と語り、最高の笑顔を見せた。
検量室前では、師匠の音無調教師とガッチリ握手。師は「『おめでとう』と言葉をかけた。伸び伸びと乗せているので、これをきっかけに信頼される騎手になってくれたら」とさらなる飛躍を期待する。昨年デビューした同期6人のなかでは、重賞勝ち一番乗り。しかも他厩舎からの依頼で達成したことは、腕が認められてきた裏付けとみてもいいだろう。
松若騎手&アズマシャトル。真夏の小倉で誕生したフレッシュなスターが、秋の重賞戦線でもひと暴れしてくれそうだ。 (渡部陽之助)
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