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第67回鳴尾記念(7日、阪神11R、GIII、3歳上オープン国際(特指)、別定、芝・内2000メートル、1着本賞金4000万円=出走12頭)戸崎圭太騎乗の1番人気エアソミュールが、ゴール前の大接戦を制し、重賞初制覇を飾った。タイム1分59秒1(良)。ハナ差の2着に9番人気アドマイヤタイシが入り、さらにハナ差で10番人気フラガラッハが3着だった。
雨が上がって晴れ間がのぞく新緑のターフを、エアソミュールが勢いよく駆け抜けた。オープン4勝の実績馬が、7度目の挑戦で待望の重賞初V。4度目の騎乗となった戸崎騎手が、満面の笑みを浮かべて汗をぬぐった。
「勝ったかなとは思ったけど、よくしのいでくれましたね。もともと能力のある馬。オープンでは勝てていたけど、ようやく重賞を獲れてよかった」
道中は後方4番手の外めを追走。4コーナーから進出し、直線では先に抜け出したアドマイヤタイシの外に並びかけて鋭く伸び、内から猛追したフラガラッハも抑えて優勝した。3着までハナ差の決着はレース史上初。メンバー最速タイの上がり3ハロン34秒3の末脚に加え、最後は勝負根性を見せて初タイトルをつかみとった。
角居調教師がフランスに滞在中で不在のため、辻野助手が喜びを代弁した。「遠くはないと思っていたけど、ようやく歯車がかみ合ってくれました。去年の鳴尾記念(4着)は前に壁がなくてどうにもならなかったけど、きょうは壁がなくてもうまく運べましたね」と確かな成長を感じていた。
次走は未定だが、芝の中・長距離路線に誕生した新星が、さらなる高みを目指す。 (渡部陽之助)
★7日阪神11R「鳴尾記念」の着順・払戻金はこちら
エアソミュール 父ジャングルポケット、母エアラグーン、母の父サンデーサイレンス。黒鹿毛の牡5歳。栗東・角居勝彦厩舎所属。北海道千歳市・社台ファームの生産馬。馬主は(株)ラッキーフィールド。戦績21戦9勝。獲得賞金は1億9293万6000円。重賞初勝利。鳴尾記念は角居勝彦調教師が2010年ルーラーシップに次いで2勝目。戸崎圭太騎手は初勝利。
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