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ジャパンCの追い切りが22日、東西トレセンなどで行われた。栗東では、史上7頭目の3冠牝馬リバティアイランド(栗東・中内田充正厩舎、3歳)がCWコースで抜群の切れ味を披露して、1馬身半先着。手綱を取った川田将雅騎手(38)=栗東・フリー=も上々の手応えを口にした。世界No1のイクイノックスに対し〝最強の挑戦者仕上げ〟だ。
世代の女王から現役最強へ。前走の秋華賞で史上7頭目の牝馬3冠を達成したリバティアイランドが、初の年長馬との戦いを前に絶好リハ。手綱を取った川田騎手も、手応えを口にした。
「ある程度、しっかりと追い切って、とてもいい内容で終われたんじゃないかと思います。(秋華賞と比べて)良くなりました」
レッドラグラス(3歳1勝)を5馬身ほど追いかける形でスタート。直線で僚馬との差を一瞬で詰め、楽々と1馬身半先着した。すごみのある加速力でラスト1ハロン11秒0を計時したのも素晴らしいが、6ハロン80秒7は秋華賞の1週前にマークした自己ベストを0秒8更新する好時計。調教評価は『S』で、鞍上は「ちょうどいいと思います」とうなずいた。
前走の秋華賞は1馬身差Vも、ゴール前は流す余裕を見せた。「とてもいい状態だったというわけではないというところで『一度、使って変わるんだろうな』という返し馬でした。レース内容もそうだった。秋初戦だなという雰囲気でした」と振り返る。そのぶん「(上積みは)もちろん(大きい)です」と力を込めた。
春から〝世界との戦い〟を思い描いていた。今回と同舞台のオークスでは6馬身差の圧勝。「結果として、直線はジャパンCに向かえるかどうかを確認するような形となったので、オークスの段階でジャパンCに向かえるなというのを確認できました」と明かす。
とはいえ今回は初めて年長の牡馬、それも〝世界最強〟イクイノックスとぶつかる。注目度の高さを「とても感じております。イクイノックスという素晴らしい馬がいて、リバティが挑むという構図を多くの競馬ファンが楽しみにしてくれていると思います」と実感する。そのうえで挑戦者の立場を強調した。
「世界1位の馬もいますし、ダービー馬もいますし、去年の勝ち馬もいますし、やっとチャレンジャーとして挑める側になりますので、精いっぱいの走りで、素晴らしい馬たちに挑んでいきたいと思います」
2012年には同年の3冠牝馬ジェンティルドンナが当時の国内最強馬オルフェーヴルを破って現役最強の座に就いた。府中の長い直線で、世代交代を告げる。(山口大輝)
★中内田師TALK
──最終追い切りをどう見たか
「ジョッキーに現状の把握をしてもらうために、またがってもらいました。動きは良かったですね。ジョッキーの感触も良かったです」
──秋華賞から良くなった部分は
「全体的な雰囲気が良くなっていますし、体の張りがもうひとつ良くなっているなという印象は受けています。動きも、もうひとつ良くなった印象を受けています」
──秋華賞前と今回の気持ちの違いは
「チャレンジャーという気持ちですかね。緊張もしていますし、楽しみもありますし、いろんな思いはあります。やはり3歳牝馬が古馬と初めて戦うわけですから」
──力関係をどうみる
「走ってみてじゃないですかね。皆さまが楽しみにしていただいている気持ちは、陣営も一緒です。今のリバティアイランドがこのメンバーに入って、どういう走りをしてくれるのだろうという楽しみがあります」
★3歳馬のVは過去7回
これまで42回行われてきたジャパンCで、3歳馬が勝ったのは7回。2012年ジェンティルドンナ、18年アーモンドアイと近2回はいずれも同年の3冠牝馬だった。3歳牝馬は4歳以上の牡馬とは4キロの斤量差がある。競馬の世界では「1キロ=1馬身差」といわれており、4キロならば4馬身分のアドバンテージがあるといえる。リバティアイランドは斤量差も味方に、イクイノックスの牙城を崩せるか。
★勝てば最少キャリアタイ
リバティアイランドは6戦のキャリアでジャパンCに挑む。過去、7戦目でこのレースを制したのは1998年エルコンドルパサーと2018年アーモンドアイで、リバティが勝てば最少キャリアタイとなる。ちなみにエルコンもアーモンドも当時は3歳で、ジャパンCまで5勝1敗だった。〝吉兆〟かも?!
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