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無敗2冠が懸かるキタサンブラック産駒を追う短期集中連載『ソールオリエンスに迫る』。第3回は普段の世話や調教を担当する手塚厩舎の名畑俊調教助手(36)が証言。皐月賞馬の素顔や成長ぶりを語った。
ソールオリエンスが初めて入厩したのは昨年8月。担当に指名されたのは、フィエールマン、シュネルマイスターとGⅠ馬を手掛けてきた腕利きの名畑助手だった。
兄姉の気性難が知られていたために身構えて臨んだが、「(気性的に)変な癖はないし、手のかかるところもありませんでした」と予想はいい方に外れた。調教では「トモ(後肢)が緩くて体を使い切れていない」と課題を感じる一方、豊かな将来性も認めていた。
「素軽い動きでしまいもいい時計が出ていましたから。スッとギアが上がって、それが長く続く。GⅠ馬と遜色のない乗り味でフィエールマンに近いと感じました」
こちらの予感は見事に的中。デビューから3連勝で皐月賞馬に登りつめた。断然の主役として迎える競馬の祭典。自身は日本ダービー初挑戦になるが、実はフィエールマンの菊花賞制覇が担当馬のGⅠ初出走という〝強運〟の持ち主だ。
「今のところ、クラシックはそういう流れできていますね(笑)。おそらく1番人気になると思いますが光栄なこと。ただ、あまり人間が気負ってもいいことはありません。無事に出走できて力を発揮できる手助けができればと思います」
柔和な笑顔が印象的な36歳のホースマンは、自然体で大一番に臨む。
■名畑 俊(なばた・しゅん)1986(昭和61)年6月19日生まれ、36歳。新潟県出身。父や友人の影響で競馬に興味を持つ。高校卒業後、乗馬学校、牧場勤務、JRA競馬学校を経て2014年秋に美浦トレセンに配属。16年3月から現職。
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