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新種牡馬シルバーステートの産駒が絶好調だ。重賞不出走で種牡馬入りしたが、先週までに7勝を挙げ、2歳リーディングサイヤー首位を快走している。新潟2歳Sにはダリア賞2着のコムストックロードがエントリー。追い切りで切れ味鋭い動きを披露し、状態はさらに上向き。父に初のビッグタイトルをプレゼントする。
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重賞制覇で父の評価をさらに高めてみせる。新種牡馬シルバーステート産駒のコムストックロードが越後路の2歳決戦に挑む。
ディープインパクト産駒の父は新馬戦2着のあと、未勝利、紫菊賞を楽勝。クラシック候補に挙げられたが、屈腱炎のため出走はかなわず“幻のダービー馬”とも呼ばれた。4歳5月の復帰後に条件戦を連勝し5戦4勝としたところで屈腱炎が再発。重賞は不出走ながら、その潜在能力を評価されて種牡馬入りした。
今年デビューした初年度産駒はJRAで続々と勝ち上がり、23日時点で6頭が計7勝と絶好調。獲得賞金8120万5000円は堂々の2歳トップだ。競走馬としては未完に終わった大器が、種牡馬の勢力図を塗り替えようとしている。
コムストックはデビュー2戦目に上がり3ハロン33秒9の鋭い末脚を発揮して初勝利。続くダリア賞は同じ父を持つベルウッドブラボーにゴール前でかわされたものの、2番手追走からしぶとくクビ差2着に踏ん張った。前哨戦で惜敗した悔しさは、本番で晴らしたい。
「シルバーステート産駒は性格のいい子が多いね。みんな乗りやすそうだし、なかなかいいスピードもある」と中野調教師は高く評価。25日はWコースでラスト1ハロン11秒1とシャープな動きを披露し、「追い切った後もすごく雰囲気がいい。前走を使って上向いているし、息遣いも良くなった。馬場が荒れてきたし、真ん中から外くらいを通って伸びてくれれば」と好ムードだ。デビューから手綱を取り続ける柴田大騎手も「前走は次につながる収穫のある内容。スムーズに運べそうな外回りのマイルに替わるのもいい」と一発を狙っている。
馬名は米ネバダ州の巨大な銀鉱脈に由来する。父が立つことすらかなわなかった華やかなステージで躍動する孝行娘が、大きな金メダルをプレゼントする。(漆山貴禎)
★新潟2歳Sの出馬表はこちら 調教タイムも掲載
★DVD宣伝活動…父シルバーステートは北海道新冠町の優駿スタリオンステーションで繋養中。今春の種付け頭数は138頭で、種牡馬入りから4年連続100頭超と高い人気を誇る。「鳴り物入りで種牡馬入りしたわけではないので、予想以上の活躍はうれしい限りです」と(株)優駿の藤本一真さん。現役時は重賞未出走で知名度は決して高くなかったが、出走レースをDVDに編集して生産者に配布するなど、地道なプロモーション活動が奏功した。今年のセレクトセール1歳競りでは産駒が2億6000万円の値を付けるなど注目度を増しており、「来年の種付けに向けて、もう問い合わせをいただいています。日高のエースになってほしいですね」と藤本さんは期待している。
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