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伊吹雅也の週末メイン「1点」分析 2011年03月15日号

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 東北地方太平洋沖地震で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
 私は、「一刻も早く経済活動を正常化させるべき」との意見を大人しく肯定できるほど冷静な人間ではありません。しかし、「非常事態にそぐわない経済活動は自粛すべき」との意見を尊重できるような心優しい人間というわけでもありません。何もできない無力感だけでなく、己の主張すら定められない未熟さに恥じ入るばかりです。
 もっとも、「娯楽に熱中していられた日々を皆がそれぞれ取り戻してほしい」という思いは、日本国民、そして日本を応援している世界中の人々にも共通しているはず。娯楽産業の末席を汚す者として、私には「通常と同じ業務を遂行する」以外の選択肢がないのも事実です。これが正解であるか否かは後に判断するものとして、今は自分にできる精一杯の行動をとっておきたいと思います。

▼3月19日(土)阪神11R 中日スポーツ賞 ファルコンステークス
【前走が1200m以外だった馬の、前走着順別成績(2006年以降)】
●5着以内 〔0・1・0・12〕(複勝率7.7%)
●6着以下 〔1・2・2・33〕(複勝率13.2%)
→2006年以降の好走馬は、2008年2着のマルブツイースターを除くと「前走が1200m、かつ5着以内だった馬」「前走が1200m以外、かつ6着以下だった馬」のいずれかです。1200mに適性があることを証明した馬か、1200m以外の距離が合わなかった馬を重視すべきレースと言えるでしょう。

▼3月19日(土)中山11R フラワーカップ
※同日の中山競馬は開催中止。当競走は2回阪神の1週目に移設されます
【JRA、かつ芝1800m以上のレースにおける優勝経験の有無別成績(2001年以降)】
●あり 〔4・4・6・31〕(複勝率31.1%)
●なし 〔6・6・4・95〕(複勝率14.4%)
→比較的信頼できるのは、芝1800m以上のレースに実績がある馬。血統などを含め、中長距離への適性をしっかり吟味したいところです。

▼3月20日(日)阪神10R 若葉ステークス
【前走クラス別成績(2001年以降)】
●JRA重賞 〔6・3・6・18〕(複勝率45.5%)
●JRA重賞以外 〔4・5・3・55〕(複勝率17.9%)
→前走がJRA重賞だった馬は、前走内容を問わず注目しておきたいところ。なお、前走がJRA重賞以外、かつその前走が芝2000mだった馬も〔3・3・1・9〕(複勝率43.8%)と信頼できます。

▼3月20日(日)中山10R アネモネステークス
※同日の中山競馬は開催中止。当競走は取り止めになりました
【前走着順別成績(2001年以降)】
●3着以内 〔8・9・8・57〕(複勝率30.5%)
●4着以下 〔2・1・2・65〕(複勝率7.1%)
→前走がJRA重賞以外、かつ4着以下だった馬は〔0・0・0・48〕。近走内容を素直に評価すべきレースと言えるでしょう。

▼3月20日(日)小倉11R 中京記念
【単勝オッズが20倍未満だった馬の、年齢別成績(2007年以降)】
●4歳 〔1・1・1・7〕(複勝率30.0%)
●5歳以上 〔1・0・0・14〕(複勝率6.7%)
→基本的に上位人気馬が信頼できないレース。近年は「高齢の上位人気馬」が特に危ない印象です。ただし、6歳以上、かつ単勝オッズが20倍以上だった馬は〔1・2・2・16〕(複勝率23.8%)。穴をあけた馬の大部分も高齢馬でした。

▼3月20日(日)阪神11R 阪神大賞典
【前走がJRAのレースだった馬の、前走の上がり3ハロンタイム順位別成績(2009年以降)】
●5位以内 〔2・2・2・6〕(複勝率50.0%)
●6位以下 〔0・0・0・13〕(複勝率0.0%)
→ここ2年はJRA重賞に実績がない馬も健闘しているように、以前とは好走馬像が変わってきた印象。前走の末脚にある程度の見どころがあった馬なら、実績的に格下でも侮れません。

▼3月20日(日)中山11R フジテレビ賞 スプリングステークス
※同日の中山競馬は開催中止。当競走は2回阪神の1週目に移設されます
【前走がJRA重賞以外だった馬の、血統別成績(2001年以降)】
●父がヘイルトゥリーズン系種牡馬 〔2・4・4・27〕(複勝率27.0%)
●父がヘイルトゥリーズン系以外の種牡馬 〔0・2・1・51〕(複勝率5.6%)
→好走馬の大部分は、前走でJRA重賞に出走していた馬。しかしその一方、重賞にこれといった実績のないヘイルトゥリーズン系種牡馬の産駒がちょくちょく穴をあけている点も気になります。前走が芝1600mだった馬、前走で出走メンバー中1位の上がり3ハロンタイムをマークしていた馬は特に期待できるようです。

▼3月21日(月)阪神11R 報知杯 フィリーズレビュー
【前走レース別成績(2007年以降)】
●エルフィンステークス 〔2・1・2・6〕(複勝率45.5%)
阪神ジュベナイルフィリーズ 〔2・1・1・5〕(複勝率44.4%)
●その他のレース 〔0・2・1・41〕(複勝率6.8%)
→近年の好走馬は、ほとんどが前走でエルフィンステークスか阪神ジュベナイルフィリーズに出走していた馬。なお、前走が「その他のレース」だった馬のうち、前走が500万下、かつ1400m、かつ1着だった馬は〔0・2・1・7〕(複勝率30.0%)と健闘しています。

▼3月21日(月)中山11R ローレル競馬場賞 中山牝馬ステークス
※同日の中山競馬は開催中止。当競走の実施に関しては『JRAホームページ』で最新情報をご確認ください
【枠番別成績(2006年以降)】
●1~5枠 〔5・5・3・37〕(複勝率26.0%)
●6~8枠 〔0・0・2・28〕(複勝率6.7%)
→外めの枠に入った馬は割り引きが必要。一方、1~5枠、かつ5歳以上の馬は〔5・3・3・21〕(複勝率34.4%)と堅実です。

■執筆者プロフィール
伊吹 雅也(いぶき・まさや)
『JRAホームページ』(http://www.jra.go.jp/)、『競馬王』(白夜書房)、『サラブレ』(エンターブレイン)、『POGの達人』(光文社)などで活躍中の若手競馬ライター。「競馬」や「レース」の本質を見抜く的確なデータ分析力に定評があり、現在は騎手と騎乗馬の相性をロジカルに分析する予想理論『ザ・カンフルジョッキー』で注目を集めている。

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