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【中山牝馬S】“切れる女”サルサ、成熟12秒4!

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【中山牝馬S】“切れる女”サルサ、成熟12秒4!

 中山牝馬Sの追い切りが11日、東西トレセンで行われた。美浦ではスイートサルサがWコースで鋭い反応を披露。3カ月ぶりの実戦でも仕上がりは良好で、重賞初Vを狙う。ラストランとなるアイスフォーリス、4カ月ぶりのブランネージュも好調教を見せた。

 威力を増した切れ味が本格化の証しだ。愛知杯を最後方から3着まで追い上げた“切れる女”スイートサルサが、Wコースで抜群の瞬発力を披露した。

 「いい動きだったね。以前はギャンギャンしていたけど(性格に)丸みが出てきたよ」

 騎乗した田中勝騎手が5歳になり大人になったサルサを称賛した。

 追い切りは単走。前半はゆったりした走りで5ハロン68秒8。徐々にピッチが上がりラストはジョッキーのゴーサインが出ると3ハロン38秒3-12秒4の好反応を見せた。これには「3カ月ぶりの久々だけど仕上がりは良さそうですね」と菊川調教師の顔もほころんだ。

 これまでは東京3勝、新潟で1勝と勝ち星は左回りばかり。それどころか右回りは3歳1月のフェアリーS(5着)以来、実に2年2カ月ぶりになる。サウスポーでは、という声にも調教師は「たまたまですよ」と一笑に付した。「ウッドの調教はいつも右回りですからね。それにフェアリーSのときはソエもあったし、回りがどうとかじゃなくて、馬自体が成長途上でしたから」と、まったく問題視していない。

 追い込み一手で直線の短い中山コースも鍵。田中勝騎手は「やってみなくちゃわからないけど、自分から競馬を作れるタイプじゃないからね。いつもの競馬をするだけ」と、展開の助けを願うが、直線の急坂で先行勢の脚が止まったところを一気に抜き去る可能性は大いにある。

 若い乙女の桜花賞路線ばかりじゃない。熟女にも負けられない戦いがある。スイートサルサの成熟した姿が中山のファンを魅了しそうだ。 (柴田章利)

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