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東西トレセンで29日、天皇賞の追い切りが行われた。栗東ではヒカルカザブエが坂路4ハロン55秒6を軽快にマークし調整は順調だ。アサクサキングス、アルナスラインは30日に追う予定。
穏やかな春の日差しを受けながら、ヒカルカザブエが栗東坂路を軽やかに駆け上がった。
先週(23日、坂路4ハロン51秒8)しっかり追われているため、29日は4ハロン55秒6-39秒6-13秒2と“静の調整”。「今週は息を整える程度で十分。テンションが上がらないように気をつけた。中間のプール調教もいいリラックス効果になっています」と岡田調教師が追い切りの内容を説明した。
昨年は未勝利戦から休養をはさみ4連勝でオープン入り。重賞初挑戦だった今年初戦の日経新春杯(7着)で1度は壁にぶつかったが、さらに相手が厳しくなったはずの阪神大賞典で、一昨年の菊花賞馬アサクサキングスと大接戦の末のハナ差2着。「本来、あのような重い馬場(重)は合わないが、内容は良かった。(GI級の相手と)力の差がないことを感じられた」(岡田師)と陣営にとって大きな自信になった。
タフな競馬の後だけに疲れが心配されたが、「いつものレース後と同じような感じだった。先週好時計が出たのは調子がいい証拠です」と岡田師は言い切る。
前走に引き続き手綱を取る秋山騎手も大一番を前に静かに燃えている。「前走はうまくいったのですが、結果が結果だけに悔しかった。折り合いがつくし、1ハロン延長がマイナスにはならない。(前走2着で)主役級の馬なのでプレッシャーはあるけど、頑張りたい」と大物食いを狙う。
「秋や来年に向けて飛躍できるような結果を」と岡田師。まだキャリア8戦のフレッシュな4歳馬。計り知れないプラスアルファを秘めるヒカルカザブエがGI初挑戦でビッグタイトルを狙う。(板津雄志)
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