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第15回マーメイドS(20日、阪神10R、GIII、3歳上牝馬オープン国際、ハンデ、芝・内2000メートル、1着本賞金3800万円=出走16頭)藤岡康太騎手(21)=栗・宮=騎乗で単勝3番人気のブライティアパルスが、2番手追走から直線の追い比べをクビ差制して快勝。デビュー14戦目で重賞初Vを決めた。1分59秒5(良)。2着は14番人気のセラフィックロンプ、3着は4番人気のテイエムオーロラが入り、1番人気のニシノブルームーンは4着に敗れた。
久々のコンビ復活で重賞タイトルを手に入れた。藤岡康太騎乗のブライティアパルスが、逃げ粘るセラフィックロンプをゴール寸前でかわし、重賞初制覇を飾った。
好スタートを切ったパルスは、外からハナを主張するセラフィックを先に行かせた。前半1000メートルが59秒9とスローの流れでも2番手で折り合う。手応え抜群で直線に向くと、セラフィックに何度も馬体を寄せられ、プレッシャーのかかる場面もあった。着差はクビだったが、完勝といえる内容だった。
「最後の最後で競り勝ってくれてよかった。折り合いが課題でしたが、2番手でも問題なかったし、気性面の成長が大きかったですね」
デビューから昨年暮れの摂津特別(1着)までともに戦った愛馬との久々のコンビ。そこで勝利をアシストした藤岡康は精神面の成長が最大の勝因と明かした。「前走で三浦君がうまく引っ張ってくれていましたからね」とメイSで逃げずにインで我慢させ、3着と新たな面を引き出した三浦騎手の騎乗を評価。その経験があり、2番手でも折り合いがついた。
藤岡康は3月末に自然気胸の手術のため2週間ほど戦列を離れ、4月中旬に復帰したが再発。6月5日に騎乗を再開し、3週目にマーメイドSを優勝。「復帰して勝てる馬に乗せてもらっているのはありがたいです」と競馬に乗れる喜びを実感する。
平田修調教師は、07年GIIサンスポ賞フローラS(ベッラレイア)以来の重賞制覇。「状態の悪い時にも康太が乗ってくれていた。きょうは康太で(勝てて)良かった」と、今回の勝利に感激もひとしおだ。
今後はクイーンS(8月15日、札幌、GIII、芝1800メートル)が視野にあるが、賞金を加算できたことで、秋まで休養の可能性もある。父の日に父ダイタクリーヴァへ初重賞タイトルを贈ったブライティアパルス。藤岡康とのコンビで今後も重賞戦線を賑わしてくれそうだ。(高尾幸司)
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