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デスク 天皇賞・秋はGI馬7頭が集結する豪華な顔触れでした。勝ったのは昨年のダービー馬で2番人気のレイデオロです。反省会には、対抗(「○」)の評価をしていた関東競馬エイトの横山英二トラックマンに登場してもらいましょう。
横山英二TM 勝ち馬はバッチリのポジションでしたね。
デスク クリストフ・ルメール騎手が「レースは完璧でした」と自画自賛していた通り、5~6番手でスイスイとレースを運んでいました。
横山TM パドックでは少しテンションが高かったので、返し馬は先に出していました。それでレース前はほどよく落ち着いていましたね。スタートしてからは、前過ぎず、後ろ過ぎという位置取りでした。
デスク レースの1000メートル通過タイムは59秒4。
横山TM むちゃくちゃ速いというわけでもないですし、ルメール騎手はそつなくいいポジションを取って、直線では簡単に外へ出せました。
デスク 余裕があって、あとは追い出しのタイミングをはかるだけでしたね。
横山TM 折り合いもついていました。
デスク ただ、1週前追い切りでバランスを崩すアクシデントがありました。臨戦過程が必ずしも万全だったわけではありません。
横山TM 藤沢和雄厩舎の修正能力の高さです。今週の併せ馬はしっかりと動いていましたし、いい状態で出走させていました。(ダービーと神戸新聞杯で)2400メートルを勝っていますし、今回は古馬の中で中距離で一番ということを示しましたね。
デスク 東京は得意のコースです。
横山TM 連対を外していないですよね。
デスク ええ。4戦3勝、2着1回です。
横山TM 去年のジャパンC(東京芝2400メートル)は2着で、(3着だった)キタサンブラックには先着していましたし、悪い内容ではありませんでした。
デスク ルメール騎手は絶好調です。
横山TM 素晴らしいです。これで3週連続のGI制覇ですよね。
デスク ええ。14日の秋華賞(アーモンドアイ)と21日の菊花賞(フィエールマン)も勝っていましたから。レイデオロは今後、ジャパンC(11月25日、東京、GI、芝2400メートル)に向かいます。
横山TM ジャパンCでも主役でしょう。ただ、アーモンドアイの陣営も参戦を視野に入れています。乗り役(ルメール騎手)がかぶるんですよ。調整がどうなるのか分かりませんが。
デスク ジャパンCはともかく、来週もGIがあります。
横山TM ルメール騎手に注目です。神がかっていますから。
デスク 一方、1番人気のスワーヴリチャードは10着でした。隣枠のマカヒキがスタートの際に内へヨレてきたため、はじかれるようにして出負けしたのが響きましたね。
横山TM 確かにマカヒキに寄られたんですけど、スワーヴリチャード自身も半歩、出遅れていました。(ゲートを)互角に出ていれば関係なかったんですが、少し遅れたことで対応できなかったんです。
デスク スタート直後は最後方。すぐにポジションを1つ上げましたが…。
横山TM 引っ掛かってしまいました。最後はもう、ダメージが残らないように、(ミルコ)デムーロ騎手は追っていませんでしたね。
デスク 今春の大阪杯でGIウイナーの仲間入りを果たしていた馬ですが、今回の臨戦過程はどうみましたか。
横山TM 1週前の追い切りは(栗東CWコースで)5ハロン62秒台。明らかに折り合いを欠いていました。強い馬ですけど、追い切りの過程が良くないので(単穴の「▲」にとどめ)、本命にしようとは思わなかったですね。今回(の敗因)はスタートがすべてといっていいかもしれませんが、折り合いもついていなかったですし、(5カ月ぶりと)レース間隔もあいていました。
デスク 上位陣に話を戻すと、2着は4番人気のサングレーザー。鞍上は初コンビのジョアン・モレイラ騎手で、道中は勝ち馬をマークするような形でした。
横山TM 勝ち馬の1~2馬身後ろで、ちょうど馬群の割れ目でした。できるだけ内を通って脚をためて、4コーナーから仕掛けてスムーズに外へ出し、ロスがなかったですね。上がり3ハロンは33秒4でメンバー最速ですよ。レイデオロを0秒2上回っていました。
デスク 馬体重はマイナス12キロでしたけど。
横山TM 問題なかったですね。
デスク マイル以下の路線を歩んできた馬です。
横山TM 前走は札幌記念で(札幌)小回りの2000メートルを制して、今回は“大箱”の2000メートルをこなしました。折り合いもついていましたし、ひと皮むけた印象ですね。ただ、2000メートルがぎりぎりなので、もしマイルチャンピオンシップ(11月18日)に出るようなら楽しみです。
デスク 3着は、昨年の菊花賞馬で6番人気のキセキでした。
横山TM 逃げ馬が不在で、自らハナを切りました。前回(毎日杯3着)は2番手で踏ん張っていましたけど、今回はマイペースで運んで、いい競馬でしたよ。(たとえ連対を果たせなくとも)馬券を買った方は納得がいったんじゃないでしょうか。
デスク 4着は昨年の皐月賞馬で5番人気のアルアイン。2番手につけて、自分の形に持ち込めましたね。
横山TM でも、上がりが33秒台の決め手勝負は得意じゃないですからね。切れないぶん、自分から行ったりしないといけません。力は(ある程度)出せてはいましたが…。
デスク 最後になりましたけど、3番人気のマカヒキは7着でした。スタートの際にぶつかったスワーヴリチャードと、道中はほぼ同じようなポジションでしたね。
横山TM 僕の本命なんです。位置取りが悪すぎました。今イチ進んでいかなかったですね。馬体重は(494キロで)デビューから最低でした。『12キロ減ってるの!?』って思いましたよ。そのあたりが今回、影響したのかもしれません。最後は流れ込んだだけでしたし。
デスク 9カ月ぶりの実戦だった前走の札幌記念でハナ差2着でしたし、追い切りの内容も抜群でしたから、復活した印象を受けましたけど…。
横山TM 良くなっている感じはあったんですよね。でも、馬券を買った他の人も納得いかなかったでしょう。
デスク 一番納得がいかなかったのは、横山TMですか…。
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