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ゼンノロブロイの初年度産駒がクラシック戦線を賑わしている。桜花賞には3頭が出走。しかも有力候補ばかりだ。阪神JF2着のアニメイトバイオは休み明けをひと叩きされて上昇一途。アネモネSでアニメイトを破ったギンザボナンザは早々と栗東に入厩し、臨戦態勢を整えている。フェアリーSでアプリコットフィズを破ったコスモネモシンも虎視眈々とチャンスをうかがっている。
大きな目標に向かって、調子は確実に上がっている。アニメイトバイオは全休日明けの6日、角馬場で入念に体をほぐしてから、ポリトラックコースへ。気持ち良さそうにキャンターで流した。跨った内田博騎手は「先週よりさらに良くなっている。余計な力みもなくて、いい雰囲気」と好感触を伝えた。
今年初戦のアネモネSは2着に敗れたが、「14キロ増の体は本番を見据えての余裕と成長分。それを思えば上々の内容です」と牧調教師に悲壮感はない。1度使ったことで気配は上昇。「一番良くなったのは落ち着きが出て、精神的な切り替えがうまく行くようになった」とトレーナーは充実ぶりを感じている。父ロブロイから能力だけではなく、成長力も確実に受け継いでいる。
2着に敗れはしたが、桜花賞と同じ舞台の阪神JFに出走した経験は大きい。「大舞台、コース経験もそうだが、輸送しても馬体重の増減がなかった。環境の変化に動じない強い精神力がありますね」とトレーナー。加減せずに思い描く通りの調整ができている。
本番を控えて、内田博騎手も腕を撫す。アネモネS2着後は「いくら久々でもここで負けちゃいけないのに」と唇を噛んだ。ペースが遅く、馬群の中でゴチャつくのを避けるために前で競馬をした結果、終いの切れ味が見られなかった。その悔しさを糧に「今回はじっくりタメて末脚を生かす」と、大一番での巻き返しを誓う。
戴冠へ向けて準備は万端。アニメイトバイオが桜の女王を目指して走り出す。(松永昌也)
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