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【オールカマー】シンゲン“天下統一”へ

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【オールカマー】シンゲン“天下統一”へ

 中山日曜メーン産経賞オールカマーで、重賞連勝中のシンゲンが初のGII奪取に燃えている。3カ月半の休み明けになるが、調整過程は順調。課題の右回りも、大敗した2戦は骨折とイレ込みによるものと敗因は明確で、戸田調教師は不安を感じていない。“若い6歳馬”がGI馬3頭を倒し、目標の天皇賞・秋に重賞3連勝で向かいたい。

 見据える先は秋の盾。今年は3戦全勝のシンゲンが飛躍の秋に向けて始動する。

 すでに6歳。競走馬としてはベテランの域に入ったが、「馬は若いですよ」と戸田調教師は笑みを浮かべる。「朝も最初に出さなきゃダメ。隣の馬が先に調教に出たりすると怒りまくっちゃう。気持ちが若いんですね」。成長力も若駒並み。急激な上昇カーブを描いている。「ここにきて馬の雰囲気が変わってきました。気性も少しずつですが大人になったし、大柄な馬がもうひと張り。全体にしっかりしてきましたね」と目下の充実ぶりに目を細める。

 全休日となった火曜朝にも特例で馬場入り。角馬場から坂路を1本(4ハロン69秒3)と普段通りの調教を消化した。「すっかりできている感じ」と戸田調教師。「水曜日には気分良くしてあげる追い切りができればいいと思っています」。調整過程も文句なしだ。

 今回の最大のポイントは中山コース。左回り【7・0・0・3】に対して、右回りは【1・1・0・2】。左右のコース実績には大きな差があるが…。「偶然でしょう」と、戸田調教師はシンゲンの“サウスポー説”を否定する。

 「右回りで走れなかったのは、骨折した新馬戦(中山芝2000メートル15着)と北野特別(京都芝2000メートル9着)。京都はイレ込んで、パドックではうるさい面が度を越していた。逆に左回りでも中京のような小回りは良くない。馬場の広い中山の外回りなら問題はないと思っています」と、トレーナーは何ら不安のないことを強調する。

 「まずはここでいい競馬をして本番につなげたいと思っています」と戸田調教師は秋初戦から戦闘モード。GI馬3頭(ドリームジャーニーマツリダゴッホエイシンデピュティ)をあっさり撃破するようなら、天皇賞・秋(11月1日、東京、GI、芝2000メートル)制覇もがぜん現実味を帯びてくる。(阿部裕昭)

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