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毎週プロ予想MAXの予想家に週末重賞への見解、注目馬について取材、紹介する連載「プロ予想家最速予想」。第20回はユニコーンSについて真田理プロ・シムーンプロの2名にお話を伺いました。早速、レースへの見解と注目馬を紹介していきます。
【真田理】"億千万男"の異名を持つカリスマ予想家
パチスロを通して数的思考を身に着け、競馬界へ参戦。億超えWIN5を2度的中させ、一躍時の人となった真田理プロにユニコーンSの予想についてお聞きしました。
―予想をお聞きする前に、著書『馬券億り人の勝負手!』を拝読していくつか疑問がありまして、出走馬毎のテン1ハロンの速さや距離ロスのタイム換算などは、すべて目視で行うわけですか。
そのとおりです。
―とてつもなく時間がかかりませんか。
スタッフと手分けして月に600時間以上は使っています。1レースを賭けるのにトータルで20時間ほど使っている計算になりますね。
―えぐいなあ。それだけ時間をかけて、ケンって選択肢も多いわけですよね。
そうですね、9割以上はケンになります。馬場が読めなければ1レースも賭けませんし。
―賭けないっていうのが難しかったりするんですよね。あと、馬の特性に関して、例えば著書のなかに「砂を嫌がる馬」という言葉が出てきますよね。当たり前なんですけど、砂を嫌がるかどうかは砂を被ってみないとわからないわけです。ダート戦でいくら好走条件が重なった馬がいても、その馬が仮に初の内枠だった場合は賭けないわけですか。
未知なところは基本賭けないですね。なんですけど、非常にオッズがおいしく、砂被りさえクリアできれば圏内という馬であれば、穴馬として推奨する可能性はあります。勝負レースに関しては石橋を叩きに叩きに叩いて渡るといった感じです。
―なるほど。あとですね、著書のなかに道悪を走ったことがない、例えばイクイノックスなんかが重馬場で狙うべき馬として出てくるわけです。これはどう判断されるんですか。
走りのバランスだけでなく、パドックでの歩き方、骨格、各部位、筋肉の付き方などを、過去の重馬場が得意だった馬と重ね合わせて見ているんです。今のところは予測になるわけですが、おそらくそうだと。確信があります。
―おお、確信ですか。ええと、ほかにも聞きたいことがあって、馬券の相談みたいな話で申し訳ないんですが、不利をみつけることは大事だと思うんです。でも、本当に重要なのは不利がなかったとして馬券に絡めるのかとか、次の相手関係のなかでスムーズに走ったとして馬券に絡めるかではと思うのですが、このあたりはどうお考えですか。
そのとおりですよね。不利だけではおそらく回収率10%アップくらいでしょう。なので、不利プラス何で考えるか。不利を利用する予想家の方の多くは、不利プラス隊列とか。
―それは有利な位置で走れるかという。
そうですね。うちの場合は、不利プラス走法や馬体、適性的なところですよね。
―ありがとうございます。長らくすみません。本題はユニコーンSでした。予想はどのあたりから組み立てられますか。
組み立ては、1番人気のぺリエールですね。この馬をモノサシとして見ていきたいなと。
―いただいた資料だと、ぺリエールの指数が78で高くないんですよ。となると、それほど信頼はできませんか。
そうですね。走る馬の馬体をしているので、指数を上げてくる可能性はあります。そこは前提としてひとつ。あとですね、特性として器用さがあり、道中脚を溜めて抜け出すタイプなんですね。つまり、小回り向きの馬です。プラス、使える脚が少し短いので、直線の長い東京で距離ロスのある競馬だと取りこぼす率があるんじゃないかと思っています。
―では、全日本2歳優駿は外枠が響いたとみていいですか。
大きな要因ですよね。外枠から外を回したわけですから。あと、素軽い走りの馬なので、地方の時計がかかる砂は最悪なタイプなんです。当時は稍重でもこたえたと思います。今回は東京で、渋って軽い馬場になれば、外枠でも狙わなければという感じです。あと、内枠なら仕方なく上位ですね。
―良馬場の外枠なら馬券的に面白くなりますね。ぺリエールを負かすとすればどの馬になりますか。
それが難しくてですね。もし時計のかかる馬場かつ、理想的な枠の並びになれば、全日本2歳優駿で先着したオマツリオトコの逆転の率が高まるんじゃないですかね。
―オマツリオトコですか。ヒヤシンスSはやっぱり直線で挟まれたのが大きいとみていいですか。
馬が止めたようにみえたので、そうだと思います。
―枠的には外のほうがいいですか。
2走前に包まれて止めている点が気になるので、外枠のほうがいいでしょうね。あと、補足として前走芝の敗因ですが、小回りコースが苦手な馬なので、そこもあったのかなと。
―ありがとうございます。指数のトップが91のブライアンセンスですけど、やっぱり強いでしょうか。
この馬は強いでしょうねえ。
―勝ち負けになるレベルですか。
そうだと思っています。どう言えばいいかな、仕掛けてから最後まで伸びているんですよね。反対にいうと、一瞬の脚をシュっと使うタイプではない。前々走は田辺騎手が最後まで追ってハナ差2着でしたが、もっと早く仕掛ければ楽に勝てただろうと。今回の武史騎手はわりと前から早めに仕掛ける競馬が多いので手が合います。前走は強風のなか、怯まず走っていますし、物理的に外に出せないという展開以外では、おそらく来るんじゃないかと考えています。
―高評価ですね。穴っぽいところで狙えそうな馬がいればお願いします。
カレンアルカンタラですね。前々走は戸崎騎手が乗って位置が悪かったのが敗因。前走はその反省を踏まえて先行したんですけど、西村騎手は3、4コーナーでインを走ったんですね。そこで、馬が止めたようにみえました。砂被りが嫌な馬なんですよ。川田騎手などは砂被りがダメな馬でも、インをついてもってくるので、その点で西村騎手は劣ったんじゃないかと。
―川田騎手で2勝なんですよね。そのあたりは騎乗技術の問題ですか。
そういうことですね。前走、前々走を参考外とみればこの馬がいいんじゃないかと。あともう一頭は、ベンダバリラビアですね。ワンペースの走りなんで、頭まではどうかなと思いますが、外枠に入ったら相手には押さえておきたい馬です。
取材後記:桁の違う時間をつぎ込んでますよね。予想を買う側からすればその時間を短縮できるわけで。『馬券億り人の勝負手!』ですねえ、ちょっとこれだけ面白い本はなかなかないですよ。未来の視座に立ったとき古典になりうるクオリティというか。みなさんもぜひ。
【シムーン】元馬乗りの感性が創る芸術予想
育成牧場業務に3年ほど身を投じた異色の経験を活かし、馬の性格や適性、騎手の騎乗技術を的確に分析。鋭い感性とレース映像の徹底検証により、劇的な変わり身が見込める馬を狙い当てるシムーンプロにユニコーンSについてお聞きしました。
―予想のポイントからお願いします。
断然人気になりそうなペリエールをどう扱うかでしょうね。
―前走は1900mのUAEダービーを走り、ほかの日本馬に先着を許す形での4着でした。この結果をどう評価されますか。
UAEダービーは中団内の動けない位置にいて、やや仕掛け遅れだった気もします。それに行きっぷりも良いので本質的にはマイラーでしょう。馬群で我慢できる器用さもあるので、ここも上位争いは必至ですね。
―今回と同じ舞台のマイル戦、ヒヤシンスSは楽に勝ったなという感じがしました。ユニコーンSで勝ち負けするには、もう少し速い時計が必要かと思います。そのあたりはどうでしょうか。
私は時計をあまり気にせずメンバーレベルやレースぶりで能力を測っていますので、時計面は課題と思っていないです。
―全日本2歳優駿では、今回出走するオマツリオトコに先着を許す形での3着でした。地方の砂より中央の砂のほうが合うタイプでしょうか。
全日本2歳優駿は外枠で早めに動く形になってしまったので力負けではないです。なので、地方の重い砂より中央の軽い砂が合うとかは現時点では判断しきれていません。今回も枠は外枠より内目の枠を引き、器用さを生かしたいところです。
―なるほど。では、軸はぺリエールになりますかね。
無難にいくならペリエールです。勝つとは言い切れませんが大崩れはなさそうです。
―ありがとうございます。グレートサンドシーについてお聞きします。2走前のヒヤシンスSはぺリエールの4着。前走の昇竜Sは展開が向いたとはいえ、改めて能力を感じさせる走りでした。ヒヤシンスS組との逆転はあるでしょうか。
ペースが向いたとはいえ、前走の末脚はかなりのものでしたね。ユニコーンSが完敗でしたが、粗削りな馬で、レースを使いつつの上昇はありそうです。この距離ではちょっとまだ人気先行かなと思っていますが、直線外に出して前走のような末脚を使えれば、圏内はあると考えています。
―やや人気先行の評価なんですね。別路線から、ブライアンセンスの前走は優秀だったかなと思います。今回の相手関係に入ったときの能力的位置づけをお聞きしたいです。
昔、同じ馬主さんの馬でライアンセンスという馬がいたのでややこしいなと(笑)。その馬は芝馬だったんですが、こちらはバリバリのダート血統で強い馬です。前走は内に押し込められる不利もあったのですが、直線は力強い伸び脚。ここでも全くヒケは取らないですよ。好勝負になるでしょう。
―ライアンセンス…ややこしいですね。ここでも期待できると。人気サイドのお話をいただきましたが、穴っぽいところで面白いと考える馬はいるでしょうか。
ベンダバリラビアに期待しています。アジアエクスプレスはこのユニコーンSで断然の1番人気に推されましたが、2番枠で揉まれて12着と大敗しました。その揉まれ弱さはこの馬にも受け継がれているようで、前走は1番人気も1番枠で9着と人気を裏切りました。この馬の全2勝は、後方から4角大外を回り直線一気の競馬。東京の長い直線ならその持ち味を存分に生かせるはずです。人気の落ちる今回が狙い目だと思いますよ。外枠ならなおいいですね。
―おそらくかなりおいしいオッズで買えますよね。これは要注目です。梅雨時期ですので、
道悪でこそという馬がいましたらお願いします。
ハードワイヤードを挙げておきます。父ハードスパンは日本で1年だけ繋養されたのですが、脚抜きの良いダートを得意とする産駒を多く輩出しました。この馬も初の道悪ダートになれば上積みがあるかもしれません。
―ありがとうございます。血統面から前進に期待ですね。最後に、これまで挙げた馬以外で注目している馬がいれば一言お願いします。
オマツリオトコですね。芝で重賞3着がありますが、洋芝で稍重のタフな馬場に恵まれました。血統的にも本質はダートで前走芝の重賞は参考外。2走前のヒヤシンスSは1頭だけ58キロの酷な斤量と、直線狭くなる不利もありました。56キロのここで巻き返しがあっても不思議ではありません。
取材後記: ベンダバリラビアは気になりますねえ。ぺリエールとのワイドでもけっこうつきそう。いやあ、楽しみです。
以上、プロ予想家2名のユニコーンSへの見解と注目馬を紹介しました。お二人とも穴でベンダバリラビアを挙げられましたね。
(文・垣本大樹)
⇒気になる最終結論は、レース当日のプロ予想MAXでチェック!(予想をアップする時間帯は予想家によって異なります。)
真田理プロの最新予想ページはこちら
シムーンプロの最新予想ページはこちら
※週末の枠順発表までは直前週結果ページへ遷移します。
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