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【有馬記念】タイトルホルダー王者の貫禄!鞍上もV確信のラスト11秒6

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【有馬記念】タイトルホルダー王者の貫禄!鞍上もV確信のラスト11秒6

中央競馬の年末の大一番となる有馬記念の追い切りが21日、茨城県・美浦トレーニングセンターで行われた。天皇賞・春宝塚記念を制し、ファン投票で史上最多の36万票超を獲得したタイトルホルダー(美浦・栗田徹厩舎、牡4歳)が、Wコースで抜群の動き。フランスに遠征し、凱旋門賞(11着)に挑戦した疲れをみじんも感じさせない走りで、好調をアピールした。今年の競馬界を引っ張ってきた王者が、勝って2022年を締めくくる。




美浦トレセンの寒暖計が示す数字は2度。王者の熱い走りが寒さを吹き飛ばした。GⅠ3勝を誇るタイトルホルダーが美浦Wコースで貫禄の最終デモ。抜群の動きに横山和騎手の表情が緩んだ。

「最後の確認というイメージで乗せていただきました。決して大きな動きはなかったですけど、本当に順調に来てくれたことが何よりです」

午前8時47分。コースに飛び出したタイトルホルダーは先頭から5馬身ほど離れた最後方で折り合いをつけると、直線は最内へ。ジョッキーの手綱は微動だにしないが、抜群の手応えで僚馬に並びかけ、ラスト1ハロン11秒6(5ハロン67秒9)の好時計で中アンクルコンシャス(新馬)に併入、外タイセイラプソディ(未勝利)に半馬身先着した。

先週は「もう少し躍動感がほしい」とジョッキーは話していたが、「今回はその点も含めて、不安なく来てくれました」と上昇カーブを描く状態面に太鼓判を押した。見守った栗田調教師も「やれば動く馬ですが、そこまでやる必要もないかなというジャッジ。いい動きだったと思います」と笑みを浮かべた。

昨年の菊花賞でGⅠタイトルをつかむと、今年は天皇賞・春宝塚記念を制覇。一気に〝現役最強馬〟の座へと駆け上った。秋は日本競馬の悲願である凱旋門賞に挑戦したが、直前の雨で馬場コンディションが急激に悪化。11着に涙をのんだ。王者たるもの負けたまま年を越せない。フランスでの悔しさを、この大一番にぶつけるつもりだ。

「やはり海外遠征明けで牧場でも少し気持ちの難しさが出ているとのことでしたので、普段は1カ月くらい前ですが、今回は40日前に厩舎に入れさせてもらって、10日ほどはなるべく鎮静させました。1カ月前から少しずつピッチを上げて、ここ2、3週は本当に気持ちと体がマッチしてきました」

栗田師が証言するように、厩舎で時間をかけてケアを行ったことで、精神面も安定。グランプリに向けて態勢は万全だ。史上最多の36万8304票を集め、ファン投票1位。5着だった昨年は挑戦する立場だったが、今年はライバルのマークを一身に受ける立場に変わった。

「素晴らしいメンバーですよね。でも、僕はタイトルホルダーだけを見て競馬をするつもりなので、他のことには気を取られないようにしたいです。本当にたくさんの方に応援していただいて、その馬に乗せていただけることがジョッキーとしてとても幸せ。タイトルホルダーとリズムよく楽しく走ってきます」

今年は重賞6勝と飛躍の年となった横山和騎手が笑顔で締めた。日本で一番熱いクリスマスとなる有馬記念で、王者はまた1つ〝タイトル〟を積み重ねる。




★栗田師TALK★

--最終追い切りの狙いは

「前に馬を置いて、我慢が利いた中でどういう動きをするかというのをジョッキーの判断に任せて追い切りました」

--追わなくても弾けんばかりの手応え

「横山和騎手からは『馬の動きはよかった。何も言うことはないです』と言っていただきました」

--正攻法で戦うか

「展開は枠順によっても変わってきますし、タイトルホルダーらしい走りができれば、という思いだけです」

--有馬記念でファン投票1位

「厩舎にも応援の手紙や声が届いているので、ファンの期待に応えたい気持ちでいっぱいです。それとともに、去年とは違った見られ方をしていますし、責任は非常に感じています」

--昨年と比べて、一段と素晴らしいメンバーがそろった

「やはり有馬記念は(1年の)最後の大舞台ですし、どの陣営も何とかして勝ちたいという気持ちで来ていると思います。うちも去年と違ったタイトルホルダーが見せられると思いますので、応援よろしくお願いします」




★競馬エイト時計班 野田慶一郎TMの目★

馬場入り後もゆったり構えて落ち着いた姿は好感が持てる。向こう正面からのスタート直後はキャンターに見えるほどゆっくり入り、5ハロン~4ハロンの通過ラップは16秒7。とにかく折り合いとリズムを重視し、加速したのはラスト3ハロン過ぎから。直線はほぼ馬任せながらも、スッと先行2頭に取り付いて余力十分にフィニッシュした。

昨年の有馬記念の最終追い切りでは少しセカセカして気持ちが入り過ぎていた印象もあっただけに、ソフトな内容で臨むというのは過程的には理想的だろう。大きな完歩で見た目に速く見えなくても速い数字が出るときがこの馬の好調時のサイン。ラスト1ハロンは11秒6ながらも余裕たっぷりに映ったのは強調材料で、馬体の張りも海外遠征後とは思えないほど。ほぼ仕上がったと判断していい。

1週前に5ハロン64秒5を出し、最終追いのラストが11秒2だった宝塚記念を100点とすると調教の強度や迫力という点ではほんのわずか劣るが十分動ける態勢だろう。前走のダメージはないと判断して大丈夫だ。



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