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週末に行われる中央重賞の過去の優勝馬をピックアップして回顧し、競馬の長い歴史の狭間できらめいた馬を紹介する「中央重賞懐古的回顧」。第2回は1985年のクイーンS優勝馬アサクサスケールを取り上げる。
ジェンダーフリーが尊ばれる昨今には似つかわしくない言葉かも知れないが、各界の才能のある女性を形容するフレーズに「女○○○」がある。例としては「女三四郎」とか「女尾崎豊」が挙げられるが、1980年代の競馬界には強い牝馬を形容するのに「女ルドルフ」というフレーズが存在した。ここで言う「ルドルフ」とは、無論七冠馬シンボリルドルフのことである。
「女ルドルフ」と称された馬は割と多く、キクノペガサスやマックスビューティ、あるいは同じシンボリ牧場出身のスイートローザンヌなどが挙げられよう。彼女らには好位からスマートに競馬を進める馬という共通点がある。そしてそれらの真打的存在と呼べるのが、1985年秋に彗星の如く登場したアサクサスケールである。
シンボリルドルフと同じくパーソロン産駒であるアサクサスケールは、偉大なる皇帝より1つ年下の1982年生まれ。腰やゲート入りが悪かったためにデビューは遅れたが、新表記3歳の4月に勝ち上がると、とんとん拍子にデビュー3連勝。2戦目は2位入線からの繰り上がり1着だったが、イン突きで受けた不利さえ無ければ勝っていたという好内容であり、馬場状態が悪かった3戦目も着差以上の強さを見せていた。
1985年当時は3歳牝馬の秋の大一番エリザベス女王杯、あるいはそのトライアル競走に当たるローズSの前哨戦の一つとして、9月に中山競馬場で施行されていたクイーンS。ラジオたんぱ賞にて無傷の4連勝をマークしたダービーリッチがまず本命視されたが、同馬は器用さと速さに任せたレースぶりから2000mの距離に不安を残す。対するアサクサスケールの強みは安定した取り口と、秋天と有馬記念を連勝した女傑ガーネツトの孫に当たるというスケールの大きな血統にあった。初距離も望むところだ。
無敗馬対決は呆気なく決した。ハナを切ったダービーリッチを外から見ながら競馬を進めたアサクサスケールは、増沢末夫騎手のゴーサインに応えて直線坂下で本命馬を捕捉。そこからさらにグンと伸びて5馬身差の完勝を飾った。この勝利によりエリザベス女王杯の有力候補として名乗りを上げたアサクサスケール。一方8着と土が付いたダービーリッチは、脚部不安でそれっきり表舞台から姿を消した。
これほど強かったアサクサスケールの知名度が現在低いのにはワケがある。本番を見越して西下するもローズSを直前で回避。続くエリザベス女王杯では本命として推されたが、早め先頭から6番人気リワードウイングの強襲に屈して2着に敗れた。12月にはオープン特別のターコイズSを快勝。しかし翌春中筋に不安を生じて休養に入ると、骨折も重なって結局復帰叶わず1987年10月に競走馬登録を抹消された。
通算6戦5勝2着1回とほぼ完璧な戦績は「女ルドルフ」の二つ名に全く恥じない。ところが繁殖成績は思いのほか不振で牝系は広がらず、現在は初仔フリーウィルのラインが細々と血を受け継ぐのみである。
アサクサスケール
牝 鹿毛 1982年生
父パーソロン 母エール 母父フォルティノ
競走成績:中央6戦5勝
主な勝ち鞍:クイーンS
(文・古橋うなぎ)
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