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東大卒の漆山貴禎記者がGI的中への方程式を導き出す「漆山教授のGI因数分解」。朝日杯FSの馬単1万4610円を▲◎で的中させて勢いに乗る知性派がグランプリを徹底解析。今年のトレンドやコース傾向から有力馬3頭をピックアップした。
いよいよ年末の大一番、有馬記念がやってきた。先週の朝日杯FSを本線で的中してリズムは上向き。今年のトレンドなどを参考にしながらビシッと締めくくりたい。
(1)牡馬顔負けのパワー
とにかく、今年は牝馬の強さが目立った。牡牝混合平地GIで【8・4・4・22】、連対率31・6%は1984年のグレード制導入後で最高。さらに細かく分析すると、馬体重によって成績には明確な差がある。馬体重が480キロ未満の場合は【1・2・4・12】、連対率15・8%に対し、480キロ以上なら【7・2・0・10】、同47・4%だ。牡馬と好勝負するには同等の馬格、パワーが必要ということだろう。
(2)無双の快進撃
今年のGIではルメール騎手の活躍も目立った。2018年に自身がマークしたJRA・GI8勝の最多記録に並び、今週のホープフルSと有馬で新記録樹立を狙う。過去の有馬記念でも【2・4・0・7】とさすがの成績を残しているが、前走でGIに出走していた馬に限定すれば【2・3・0・2】とさらに好走確率がアップする。
(3)GPコースの雄
最後に舞台となる中山芝2500メートルのデータをチェックしたい。2010年以降の厩舎成績ベスト5。トップは【6・2・2・19】の国枝厩舎。集計期間外だが、07年には9番人気マツリダゴッホで当レースVを飾っており、単勝回収率214%と馬券的な魅力もある。また、ディープインパクト産駒に限定すれば【3・1・0・4】、連対率5割だ。
注目馬 ラッキーライラックは前走馬体重522キロで、ブラストワンピースに次いでメンバー中2位と牝馬離れした雄大なスケールを誇る。現在の中山のタフな馬場はマッチしそうだ。過去10年でラストランの5歳牝馬が2勝というデータも後押しする。
ルメール騎手はフィエールマンとのコンビで参戦。前走の天皇賞・秋はスタート直後に不利を受けながら、アーモンドアイの半馬身差2着と猛追。春の盾連覇の実績からすれば500メートル延長もプラスに働くだろう。
国枝厩舎はカレンブーケドールを送り込む。ジャパンCで“3強”に続く4着と実力は確か。有馬記念4勝の池添騎手との初タッグも魅力だ。前走馬体重は474キロだが、わずかな“スケールアップ”があれば悲願のGIタイトルに手が届くかもしれない。 (漆山貴禎)
★有馬記念の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載★「有馬記念2020」特集ページはこちら
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