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年明け最初の交流重賞は、牝馬限定戦のTCK女王盃。このレースは、女王クラスの馬が引退して繁殖入りしたり、休養していることも少なくないため、年によってレースレベルに差が生じます。女王クラスの馬が出走していればそれらが勝ち、出走していなければ新興勢力や地方勢の活躍が目立ちます。前年のJBCレディスクラシックでワン、ツーのラヴェリータやミラクルレジェンドが不在の2012年には、南関東のハルサンサンが7番人気で勝利し、大波乱になったこともあります。
さて、今年の状況はと言うと、昨年、この路線の主役サンビスタが引退。またその次点のような存在だったトロワボヌールは休養。そして昨年のエンプレス杯を圧勝したアムールブリエは、昨年末の名古屋グランプリ勝ちを機に、牡馬混合の王道路線へと向かいます。しかし、昨年のJBCレディスクラシックを制し、新女王の座に君臨したホワイトフーガがここへ出走してくることで、形式上は水準以上のレベルが保たれています。
しかし、ホワイトフーガは、一部でも報道されたように、JBCレディスクラシックを勝利した後、ひどく疲れが出て、チャンピオンズCやクイーン賞を使える状態ではなかったとのこと。昨年のJBCレディスクラシックは、同レース2着のサンビスタがチャンピオンズCを制したように、例年以上のハイレベルでした。前が厳しい流れの消耗戦となり、展開の後押しでパフォーマンスを大幅に上昇させたホワイトフーガは強く疲労が出てしまったのでしょう。
確かにこれまでのこのレースでは、一昨年のメーデイアや昨年のサンビスタなど、前年のJBCレディスクラシックの勝ち馬が活躍していました。しかし、前記2頭は、前走チャンピオンズC(旧JCダート)凡退からの巻き返しV。つまり、今回が休養明け緒戦となるホワイトフーガとは状況が異なります。ホワイトフーガは、年内を休養にあてたことでキッチリ立て直されている可能性もありますが、激戦の疲れからスランプに突入する可能性もないわけではありません。このレースが堅いか荒れるかは、ホワイトフーガの状態ひとつと言えるでしょう。
さらにこのレースは、体を絞るのに苦労する冬場に行われることもあり、12月不出走馬は苦戦の傾向があります。休養明けでこのレースを3着した馬ならば昨年のソーミラキュラスなどがいますが、勝ち馬となると2008年のラピッドオレンジまで遡らなければ存在していません。逆に順調にレースを使われている馬は、よく活躍しています。
一番この舞台での活躍が目立つのは、メーデイアやサンビスタのように、前年のJBCレディスクラシック出走の前走チャンピオンズC組。2011年にはラヴェリータが、JBCレディスクラシック8着→JCダート7着から、このレースを勝利したこともありました。しかし、今年はその鉄板級のパターンの馬は不在です。
次点の活躍が見られるのは、前年のクイーン賞で3着以内の馬です。過去5年では2011年ミラクルレジェンド、2012年カラフルデイズ、2015年アクティビューティがこのレースで2着入線しています。近年は女王クラスの馬が出走しているために、勝利こそありませんが、遡れば2006年グラップユアハート、2007年ヤマトマリオン、2010年ユキチャンがこのレースを制しています。グラップユアハート、ヤマトマリオン、ユキチャンともにクイーン賞の勝ち馬でした。
また、この時期の牝馬限定戦は、新規参入してくる馬が多いですが、いきなり通用となると2013年の勝ち馬メーデイアや2014年の2着馬ワイルドフラッパーのように中央のダートの準オープンで2着以内の実績が必要とされます。4歳馬ならば2012年の2着馬カラフルデイズのように、重賞で上位の実績があれば理想です。メンバーの質が下がれば、2013年の2着馬アクティビューティのようにクイーン賞4着以下からの巻き返しもありますが、アクティビューティは、もともと中央のダートの準オープン勝ちの実績がある馬でした。もともと実績馬であれば、クイーン賞4着以下の馬でも連下候補に加えてもいいでしょう。
TCK女王盃を水準レベルの想定でまとめると、こうなります!
1着馬候補→前年のJBCレディスクラシックの勝ち馬、前走チャンピオンズC出走馬、前年のクイーン賞1着馬。
2着候補→前年のクイーン賞3着以内の馬、中央のダートの準オープンで2着以内の実績馬、重賞で上位の実績がある4歳馬。
3着馬候補→前年のクイーン賞3着以内の馬、中央のダートの準オープンで2着以内の実績馬、重賞で上位の実績がある4歳馬。
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