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「あなたに代わって聞いてきます!」は、ユーザーにアンケートを行い、要望の多かった人にインタビューを行う企画です。今回は「皐月賞の有力馬に関して、どの調教師の方から何を聞きたいですか」のアンケートを実施致しました。その結果、中内田調教師が断トツの得票率61.5%で見事1位を獲得。そこでユーザーの皆様から頂いた質問を、中内田調教師に直撃インタビューしてきました!今回は残念ながらダノンプレミアムは右前脚挫跖(ざせき)のため皐月賞には出走出来ませんが、3部作をご覧頂くと中内田調教師の人柄やダノンプレミアムの課題や適性、そして中内田厩舎の今後の展望が見えてきます!
――この度はお忙しい中、インタビュー取材に応じて頂きまして、ありがとうございます。中内田先生は華々しい第1回目。ウマニティのユーザーさんから、なかなか聞きづらいような質問も頂いていますが、お答え頂ければ幸いです。
中内田 僕が人気があるんじゃなくて、馬ががんばってくれているからでしょう。いい馬を預けてもらっているおかげです。どうかお手柔らかにお願いします(笑)。
――早速ですが、「馬の育成でもっとも重要視していることは何ですか」という質問を頂いています。育成といっても生産牧場、内厩、外厩と様々ありますが、この場合は内厩でしょうか? 中内田厩舎でもっとも重要視している育成ポイントを教えて頂きたいです。
中内田 体調から、飼食いから、調教の動きから全て気になります。馬のことは全て気になります。馬のことは全て知りたいです。ですからもっともと言われると困るんですが、その馬に携わっている人たちが、どう思っているか、どう感じているか、よく聞くようにしています。それと自分が見た目と触った感触を照らし合わせて、いい方法を探し出して行くという感じでやらせてもらっています。アプローチが違うだけで、その馬をどうやって勝たせるかという志は同じですから。
――厩舎はひとつのチームのようなもの。コミュニケーションは大事ですね。ところで先生は、16歳でアイルランドに渡って、イギリス、フランス、アメリカと世界の最前線でキャリアを積んで来られました。だからこそ聞きたいのですが、海外と比べて日本が劣っている競馬環境を教えて下さい。
中内田 一番の違いはやっぱり内厩制度ですね。ひとりの調教師が抱える頭数制限、馬房数が決まっていることです。だから外厩を使わないとダメというところです。海外でしたら怪我したら外に出すこともありますが、入厩したら引退するまでそこの厩舎にいられるので。
――日本のトレセンは敷地の広さに対して、馬が多いですからね。日本はレース10日前(初出走の場合は30日前)までに所属厩舎に戻ってくればいいことになっていますから、馬によっては外にいることのほうが多かったりしますからね。
中内田 そうですね。ただ、逆に言えば、日本の場合は、競馬会が厩舎を管理する内厩制度があるからこそ、競馬がここまで大きくなったと言えるんですよね。メディアさんなどに対して情報公開することになっていますし、だからファンも馬券を買ってくれるじゃないですか。海外は情報がないから産業が伸びない。馬券を買おうという意欲にならないんですよ。日本は毎週時計を取られていますし、コメントも聞いてきますし、競馬新聞を見れば1~12レースまでの全頭にコメントがついています。
――アメリカはオフィシャルクロッカーがいて時計を取っていて、競馬新聞にも記載されていますが、ヨーロッパはそういうのを見たことがないですね。凱旋門賞を予想するにしても、現地の新聞では情報不足だから、『Racing Post』で個別に見ていかないといけない。
中内田 勝ち馬のタイム表示はあっても、2着以下は勝ち馬からのlength(馬身差)表記でタイムの記載がないでしょう。これでどうやって予想するんだろうなあと思います。だから一概に内厩制度がダメとは言えないんですよね。ここまで産業を大きくしてくれたのも、内厩制度がひとつの要因だと思います。
――今の発言、とっても感心しました。これまでも調教師さんから内厩制度に対する不服は何度も聞きました。ですので、そういう気持ちも理解しているつもりです。だけど、内厩制度の良い面を一度も聞いたことがなかったから。
中内田 そうですか? 馬券を買ってくれる人がいるから、僕たちは仕事ができるし、いい思いもさせてもらっている。だから調教師も、ファンに対して情報を提供する義務があると思っています。時間が取れずに取材をお断りさせて頂く場合もありますが、調教師としてできる限り対応したいという思いはあります。
――誠実な方ですね。人間って物事には良い面と悪い面があるのはわかっていても、軸がブレて迷ったり、相手に言いくるめられるのがイヤで悪い面ばかりを持ち出して一方的に押し切ろうとするところがあります。まあ、それは、自分のことですが…(笑)。そういう自分を客観的に見て「余裕がない」と思うことがあります。先生は気持ちに余裕がある(笑)。馬主さんの信頼を勝ち得ているのは、そういうところじゃないでしょうか?
中内田 いや、まだまだですよ。今年で開業5年目。最初の頃は、ダート馬が多かったんですけど、やっとクラシック路線を狙える馬が増えてきたという状況です。POGなどでも、うちの馬はあんまり人気がなかったでしょう。僕だったら中内田厩舎の馬を指名しない。いい馬を預からせてもらっているんですけど、厩舎が…(笑)。
――それを言われると、そのとおりというか…すいません(汗)。他の人はともかく、私は中内田厩舎の馬を1頭も指名していませんでした。正直に言えば、最初の頃は先生の学歴や海外での経歴にさほど興味もなく、新鋭の若手のひとりという認識でした。だけど、昨年のセレクトセールでH.H.シェイク・ファハド殿下の発言を聞いて、先生にすごく興味を持ちました。ファハド殿下とご一緒されていましたよね?
中内田 はい。ファハド殿下は、チームを組んでセリに来ています。David Redversというマネージャーがいて、彼がメインで見ているんですけど、彼はそこまで日本の競馬を熟知していないので、僕もチームのひとりとしてお手伝いしています。
――チームを組まれているんですね。ファハド殿下が馬を落札した際に報道陣が集まって来て、そのとき殿下が「僕は中内田調教師のアドバイスを聞いて、馬を落札している。中内田氏をとても信頼している。だから彼もここに一緒にいいですか?」というのを、強く主張していたんですよ。それで報道陣の誰かが先生を呼びに言ったわけですけど、そのときのどうやって殿下の信頼を勝ち得たのだろうと、興味を持ったんです。その答えが今、わかりました。配慮ある対応と人の話を聞く協調性、気持ちにもゆとりがあるからでしょう。
(文中敬称略 Part2に続く)
次回は4月11日に配信します。どうぞお楽しみに!
■中内田厩舎のHPはこちら http://nakauchida.com/
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