第１９回ファンタジーステークス（８日、京都１１Ｒ、ＧＩＩＩ、２歳オープン牝馬国際（指）、馬齢、芝・外１４００メートル、１着本賞金２８００万円＝出走１４頭）最低１４番人気で小牧太騎乗のクールホタルビが、好位から鮮やかに抜け出して重賞初制覇。タイム１分２１秒７（良）。単勝９２３０円は同レースの最高配当になった。次走は阪神ジュベナイルフィリーズ（１２月１４日、阪神、ＧＩ、芝１６００メートル）の見込み。１／２馬身差の２着に１番人気ダノングラシアス、３着に３番人気ウインソワレが入った。

　大波乱だ。クールホタルビが、最低１４番人気の低評価をはね返して重賞初制覇。ポンポンと首をたたいて、相棒の勝利をねぎらった小牧騎手も目を丸くした。

　「返し馬ではいつものようにテンションが高かったけど、レースに行ったら“あれっ”というくらい折り合いがついていた。きょうはそれが勝利につながったね」

　３番手のインを追走。直線に入るとグイグイ伸びて先頭に立つ。最後は外から強襲するダノングラシアス、ウインソワレを抑えて重賞初制覇を飾った。母プラセールは兵庫県園田所属時に中央でも２勝。同じ園田出身だけに「重賞を取らせてあげたかった」とジョッキーの思い入れは強かった。

　東京競馬場でテレビ観戦となった清水久調教師も「競馬って、やってみないと分からないですね」。今後は当然、阪神ジュベナイルフィリーズが視野に入る。

　距離はさらに１ハロン延びるが、「乗り方ひとつ。マイルならマイルで考えます。頑張ってほしいね」と小牧騎手。波乱を演じた伏兵が、次は主役としてビッグタイトルに挑む。（渡部陽之助）

　◆岩田騎手（ダノングラシアス２着）　「今後を考えてためる競馬をした。しまいも伸びていたけどね。距離は延びてももちそう」

　◆ルメール騎手（ウインソワレ３着）　「スピードがあって流れに乗れた。反応もよく、最後まで一生懸命走ってくれた」

　◆国分優騎手（エフェクト４着）　「１４００メートルにも対応し、よく伸びてくれました」

　◆松山騎手（ムーンエクスプレス５着）　「出たなりにいい位置を取れました。最後は伸びていますし、これからよくなると思います」

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