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【山崎エリカのダートグレード攻略】~ジャパンダートダービー2022~

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【山崎エリカのダートグレード攻略】~ジャパンダートダービー2022~ | コラム | ウマニティ

 3歳ダートチャンピオン決定戦のジャパンダートダービー。このレースは南関東馬にとっては羽田盃、東京ダービーから続く、3歳クラシックの最終関門。東京ダービーと同距離コースの大井2000mが舞台となることや中央の実績馬の中には8月のレパードSを目標としている馬も少なくないため、意外と南関東馬が活躍しているのがポイント。

 実際に過去10年で南関東馬が優勝したのは、昨年に12番人気で大金星を挙げたキャッスルトップと2017年のヒガシウィルウィンの2頭。2014年にはハッピースプリントが2着。遡れば2010年にマグニフィカが優勝しており、2007年には中央の強豪を抑えて、南関東のフリオーソ、アンパサンドがワン、ツーを決めている。

 前記の馬たちの共通項は、キャッスルトップとマグニフィカ以外は前走の東京ダービーで2着以内ということ。また、キャッスルトップとマグニフィカが優勝した年は、東京ダービーの2着以内馬が不出走という共通項もあった。他にこのレースで3着と好走した2015年のラッキープリンスや2019年のミューチャリーも、前走の東京ダービーで2着以内だったことから、南関東馬の取捨選択は東京ダービー2着以内が対象となってくる。

 逆に中央馬で有力なのは、当たり前と言われそうだが、ダートでは無敗の馬。その中でも中央のダ1800mのオープンか、ダートグレード勝ちの実績があることを条件に加えると、過去10年で【2・1・0・0】と連対率100%だ。1着の該当馬は、2012年のハタノヴァンクールと2018年のクリソべリル。2着の該当馬は、2015年のハッピースプリントだ。

 他では前走の兵庫チャンピオンシップで0.9秒差以上の圧勝を収めた馬も有力で、過去10年の成績は【1・2・0・0】。1着の該当馬は、2019年のクリソベリル。2着の該当馬は、2015年のクロスクリーガーと2016年のケイティブレイブである。兵庫チャンピオンシップは消耗度の高いレースになりやすいせいか、前記3頭の中でもっとも着差が小さかったクリソベリルのみが優勝している。しかし、連対率が100%なのは明確な強調材料である。

 さらにデビューからダートの連対率が100%の馬も有力。しかし、地方馬よりもキャリアが浅い中央馬は、そのタイプが何頭も出走していることが多い。しかし、「ダートの連対率100%で、一度は中央のダ1800mのオープン勝ちの実績のある馬」という条件を加えると、対象馬はかなり絞れる。

 前記の該当馬の過去10年のこのレースでの成績は【3・0・0・2】。優勝馬は2012年のハタノヴァンクール、2013年のクリソライト、2018年のルヴァンスレーヴ。遡れば2011年のグレープブランデー、2008年の優勝馬サクセスブロッケン、2006年の優勝馬フレンドシップもそのタイプだ。

 4着以下に敗れた馬は、2016年のストロングバローズ(7着)と2017年のドンフォルティス(6着)の2頭だが、勝ち馬の3頭が前走も今走も1番人気に支持されていたのに対し、ストロングバローズとドンフォルティスは前走、今走ともに1番人気ではなかった。前走も今走も1番人気に支持されるような馬であれば、本命候補となるだろう。

 あとは兵庫チャンピオンシップで3~4角先頭だった馬も有力。その成績は過去10年で、【1・3・0・2】。1着の該当馬は、2020年のダノンファラオ。2着の該当馬は、2015年のクロスクリーガー、2016年のケイティブレイブ、2021年のゴッドセレクション。2014年に兵庫チャンピオンシップで逃げて3着だったエスメラルディーナも、次走の関東オークスを制している。遡れば2010年のバーディバーディ、2009年のゴールデンチケット兵庫チャンピオンシップを逃げ切り勝ちし、このレースでも3着に好走している。

 4着以下だったのは、2011年のエーシンブラン(9着)と、2017年のノーブルサターン(5着)だが、前記2頭は良馬場のこのレースで、5F通過62秒0以下の速いタイムで逃げた馬。過去10年でここまで5F通過タイムが速くなったことが3度あるが、そのうち2度が前記の馬が逃げたレースである。

 唯一、5F通過61秒8で逃げて2着に粘ったのが、2016年の2着馬ケイティブレイブだが、同馬は後に帝王賞JBCクラシックを制するほどの実力馬であり、それでもこのレースで勝ち馬キョウエイギアに4馬身もちぎられている。つまり、あまりに同型揃いでペースが上がると見ている場合には狙いにくいが、そこまで速くないと推測しているのであれば、狙いが立つことになる。あわよくば6番人気で優勝した、2020年のダノンファラオのような馬にぶち当たるかもしれないので、少々リスクを背負ってみるのも悪くない。


 まとめるとこうなる!

 ●本命候補
 ・ダートでは無敗の馬。
  (中央のダ1800mのオープンか、ダートグレード勝ちの実績があることが条件)
 ・前走の兵庫チャンピオンシップで0.9秒差以上の圧勝馬。
 ・ダートの連対率100%で、一度は中央のダ1800mのオープン勝ちの実績のある馬。
  (前走、今走ともに1番人気に支持されていることが条件)
 ・兵庫チャンピオンシップで3~4角先頭だった馬。
  (ジャパンダートダービーが5F通過62秒1以上の遅いペースが理想)

 ●穴馬候補
 ・東京ダービーの連対馬。
  (東京ダービーの連対馬が出走していない場合は、3着馬が視野に入る)

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