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安田記念まで6週連続となる春のGIシリーズがスタート。5月3日に京都競馬場では、古馬の長距離王決定戦である天皇賞・春(芝3200メートル)が行われる。JRA史上初となる同一平地GI3連覇を目指すフェノーメノは近走こそ振るわないが、衰えはなく、状態は文句なし。上昇ムードに乗って西下する。
大記録へ静かに爪を研いでいる。天皇賞・春の3連覇がかかるフェノーメノは、前2年と同じく年明け初戦の日経賞をステップに偉業に挑む。
昨春の天皇賞を制した後の4戦はいずれも着外だが、戸田調教師は悲観的にとらえていない。「成績が伴っていないけど、状態や体の張りは言うことない。あとは競馬に行ってのメンタル的な部分だけ」と肉体的な衰えを否定する。
昨年は1年間勝ち星から見放された状況のため、前年の覇者でありながら4番人気だったが、日経賞5着から一変。ゴール前の大接戦を制し、史上3頭目となる天皇賞・春の連覇を果たした。今年は4歳馬こそ未知数だが、昨年の2~4着をはじめ、5歳以上は昨年に下した馬が主力を形成しており、2戦2勝の舞台なら優位に立てる。
1週前追い切りは戸崎騎手が騎乗し、美浦Wコースで6ハロン82秒0、3ハロン39秒4-13秒2。絶好の手応えで、僚馬を3馬身突き放した。ジョッキーは「前回よりも良く感じたし、直線では自分から動けていた。前走は行き脚がつかなかったが、変わってくると思う」と手応えを感じており、トレーナーも「動きは文句なかった。年を取ってズブいところが出てきたので、1回使っての上積みはある」と口をそろえる。
昨秋の3戦は全て異なる騎手が騎乗したが、今回は戸崎騎手が前走に引き続いて手綱を取る。「ジョッキーがコロコロと替わるのは良くない。続けて乗ってくれるのはいいこと」と指揮官は昨年のリーディングジョッキーの手腕に期待する。
同一GI3連覇が達成されれば、JRAの平地レースでは史上初の快挙。関東の“怪物”は今年も主役の座を譲るつもりはない。 (藤沢三毅)
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