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今週から東京競馬が開幕。日曜日のサンケイスポーツ賞フローラステークス(24日、GII、芝2000メートル)には、3歳牝馬の素質馬が顔をそろえた。クイーンC2着のフロンテアクイーンは桜花賞をパスして、このレースを目標に調整。心身とも成長して力強さを増した。距離延長は望むところで、オークス(5月22日、東京、GI、芝2400メートル)へ向けて弾みをつける。
桜には見向きもせず、樫に狙いを定めたフロンテアクイーンが満を持して東京のGIIに登場だ。
「東京コースが合うし、長めの距離も良さそう。桜花賞よりオークス向きだと思い、このレースを目標に調整してきた」と、国枝調教師が桜花賞をパスし、オークストライアルを選んだ経緯を説明する。
全休日明けの19日は坂路をゆっくりと4ハロン69秒3。この2カ月半で「少し体が増えて力強さが出てきた」とトレーナーは目を細める。
初勝利まで4戦を要したが、「使いながら変わってきた。緩かった体もしっかりしてきたが、特に精神面。以前と比べて集中力が出てきた」。叩き上げだった父メイショウサムソンと同様に、キャリアを積むごとに競走馬として洗練されてきた。
前走のクイーンC(東京芝1600メートル)も、重賞初挑戦で2着に好走。出負け気味のスタートながらスッと中団につけ、直線でもしぶとく脚を伸ばした。2歳女王メジャーエンブレムには5馬身差をつけられたが、1分33秒3の走破時計は優秀だ。3着だったロッテンマイヤーは忘れな草賞を快勝。「ウチの馬もこの世代でそこそこのレベルにはいると思う」と大一番でも戦える手応えをつかんでいる。
鞍上が前週の皐月賞を伏兵ディーマジェスティで制して勢いに乗る蛯名騎手というのも心強い。「ジョッキーもいいものがあると感じているようだからね。この馬でオークスへと考えてくれていると思う」と語る国枝調教師自身も、前週3勝と好調モードだ。
「強い相手と戦ったことはいい経験になったはず。距離は大丈夫だと思っているが、まずは今回の2000メートルでしっかり末脚が使えるか」
府中の長い直線で、本番を意識できるような走りを指揮官は期待している。 (板津雄志)
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