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東京の開幕週を飾る根岸Sの追い切りが24日、東西のトレセンで行われた。美浦ではパライバトルマリンが強い向かい風に負けずにWコースで鋭い伸びを見せ、調教評価『S』を獲得。しまい重点の調教で末脚を磨き、24年ぶりの牝馬Vを狙う。
最強寒波の直撃にも負けず、自慢のエンジンが即座に点火した。パライバトルマリンが美浦Wコースで圧巻の切れ味を披露し、最上級の調教評価『S』をゲット。2週連続で追い切りにまたがった戸崎騎手は、確かな上昇度を口にした。
「先週もいい感じでしたが、今週はさらに走りが軽くなっていい動きでした。1週前より良くなっています」
一向に寒さが和らがない午前11時前にコース入り。アスコルティアーモ(2勝)の2馬身ほど後ろでリズム良く運ぶと、直線で鞍上の合図にすかさず反応した。懸命に追われる僚馬を馬なりで内からあっという間に抜き去り、半馬身先着。ラスト1ハロン11秒7(5ハロン70秒0)は先週17日より0秒3遅いが、この時間帯は直線で強烈な向かい風が吹き荒れていた。ラスト1ハロン12秒台を切れない馬が続出したことを考えれば、上々のタイムだ。
しまい重点の調教には狙いがある。近3走は1800メートル以上でスタミナを要求される舞台が続いたが、今回は初の1400メートル。鞍上は「この距離では瞬発力が必要になるので、待ってドンと脚を使うことを教えたい」と意図を説明。「スッと反応できていましたね。1400メートルはやってみないと分からないけど、楽しみはあります」と、昨年のレモンポップに続く連覇に向けて手応えを得ている。
昨年6月に関東オークスを制したが、ここ2走はブリーダーズGC2着、クイーン賞3着と勝利にあと一歩及ばなかった。長峯助手は「パワーのいる砂もこなしてはいますが、本質的にはスピードタイプ。時計の出る東京の方が合っています」と全3勝中2勝を挙げる府中を歓迎する。
根岸Sは今の施行時期に移った2001年以降、牝馬の勝利がいまだにない。11月開催だった2000年ブロードアピール以来24年ぶりの牝馬Vへ-。切れ味を身につけたパライバトルマリンが、新境地を開拓する。(綿越亮介)
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