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まさに影をも踏ませぬ逃走劇だった。レッドベルオーブが鮮やかなまでの大逃げから押し切り。強烈なインパクトを残す騎乗を見せた幸騎手は、安堵(あんど)の表情で振り返った。
「『行くなら行っていい』という指示もありましたし、きょうは変にけんかをせず、勝ちに行く競馬をしました」
ハナを奪い、前半1000メートルを57秒6。ハイラップを刻んだが、直線でも脚は残っており、3馬身差をつけてのトップゴールだ。
2020年のデイリー杯2歳Sを勝ち、暮れの朝日杯FSでも3着。クラシック戦線の活躍も期待されたが、皐月賞8着の後に右前脚の骨折が判明した。今年3月に復帰したあとも7、6、6着と結果を出せなかったが、小倉の地で久々に存在感をアピール。秋競馬での活躍が楽しみになってきた。
◇
◆北村友騎手(シュヴァリエローズ2着)「内の馬がうるさくて、最後の最後に駐立が悪くなって、少し出負けしました。道中は折り合ってリズム良く運べましたし、最後はこの馬の長く脚を使うところを生かせましたが、勝った馬に粘られてしまいました」
◆藤岡佑騎手(ヴァリアメンテ3着)「ゲートも落ち着いていて、しっかりスタートを切れましたし、リズム良く追走できました。3、4コーナーで加速できない不器用さが課題ですが、体調は良かったですし、1800メートルでもいいリズムで走れたのはいい傾向です」
◆国分優騎手(ナイママ4着)「ワンペースなので、自分のペースで走らせました。速い流れになりましたが、自分の競馬をしました。一回使って具合も良くなっていましたし、まだやれそうです」
◆中井騎手(アーデントリー5着)「いい枠を引けましたし、やることは同じですからね。欲を言えば2列目がもう少し早く踏んでくれたらと思いますが、小倉でのこの馬の競馬はしっかりできました」
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