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中央競馬ニュース
秋のマイル王決定戦・マイルチャンピオンシップに、手塚貴久調教師（５７）＝美＝が、３歳マイル王のシュネルマイスターを送り込む。春の安田記念は初の年長馬相手に３着と好走し、そこから馬は一段と成長。ＧＩ５勝馬グランアレグリアなどの強豪がそろう一戦で、トレーナーに“世代交代”への手応えを聞いた。（取材構成・板津雄志）
－－秋初戦の毎日王冠を快勝
「位置取りが後ろすぎて、正直厳しいと思った。あそこから届くとは驚いたね。改めて成長したなと感じた。ＮＨＫマイルＣを勝ったときもそうだけど、ゴール前でもうひと伸びできるところがすごい」
－－中間は短期放牧を挟んで２日に帰厩
「レース間隔があまりあいていないので牧場でもしっかり乗ってもらっていたし、（休み明けの）緩さも取れて前回より体つきは良くなっている。ただ、一方で帰厩時は少し硬さが残っていて、最初（４日）の追い切りではまだ首をうまく使えず沈まない走りだった」
－－１０日の１週前追い切りには横山武騎手が騎乗し、美浦Ｗコース５ハロン６６秒８－１１秒２の好時計で２馬身先着
「グンと良くなってきた。併走相手のアルビージャ（３勝クラス）も（調教で）動く馬だけど、それを軽く仕掛けただけで抜き去った。伸びは抜群。内容がある調教ができた。やっぱりこの馬はしっかりとした追い切りを重ねれば、動きが変わってくる。このひと追いでさらに良くなるのは間違いないよ」
－－安田記念２着のグランアレグリアと再戦
「安田記念は少し早仕掛けな感じもあったけど、グランアレグリアも直線で前が詰まっていたし、当時は斤量差（シュネルが２キロ軽かった）もあったからね。ただ、３歳馬は秋になれば、成長して古馬に追いついてくるもの。夏を越してどれだけ実力差がつまっているかがポイント」
－－毎日王冠では安田記念勝ち馬ダノンキングリーを撃破した
「３歳春の時期に、安田記念で古馬の一線級とやれたのがいい経験になったと思う。秋を迎えて背も胴も伸びて体の形が良くなった。正直、決め脚がある馬だとは思っていなかったけどね。坂があっても伸びてくるのがいいし、（直線に急坂がある）阪神コースもいいはず」
－－鞍上の横山武騎手も乗りに乗っている
「どんなときでも臆せず乗ってくるところがいいと思う。度胸があるね」
－－まだキャリア６戦で伸びしろは大きい
「まだ節々に弱いところがあったりするけど、闘争心がすごいし、精神的にタフ。１６００メートルがこの馬にとってベストの距離だと思う。前走を使って調子は上向いているし、グランアレグリアなどが相手でも十分にやれていいはず。ここを勝てば、最優秀短距離馬のタイトルも見えてくるので、いい走りを期待しています」
■手塚 貴久（てづか・たかひさ） １９６４（昭和３９）年９月２０日生まれ、５７歳。栃木県出身。９９年３月に美浦トレセンで厩舎を開業し、２０１１年の朝日杯ＦＳ（アルフレード）でＧＩ初制覇。他にも、菊花賞、天皇賞・春連覇のフィエールマンなどを育て上げた。１６日現在、ＪＲＡ通算５９７６戦５９０勝。重賞はＧＩ８勝を含む３４勝。
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