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フランスでは大レースを中心に馬場入場時、出走馬のパレードが行われる。ファンで埋まったスタンド前を誘導馬に従った各馬が一列になって行進。一頭ずつ紹介を受け、騎手たちはそれが終わってから返し馬に移っていく。
パレードは凱旋門賞、仏ダービー、仏オークスやサンクルー大賞、ドーヴィル大賞など各競馬場でグランプリと名のつくレースが対象。もともとクラシックを中心とした大レースには繁殖馬選定の意味合いがあるため、レース前に出走馬をお披露目したそうで、パレードはその名残だといわれる。
その重要性が分かる例を挙げると、10日の米GIベルモントダービーで2着に入ったトウキョウゴールド(仏=小林智厩舎)が伊ダービー優勝時のクリスチャン・デムーロ騎手から米国のJ・ヴェラスケス騎手に乗り替わったこと。クリスチャンが仏オークスのパレードで列から離脱してしまい、主催者のフランスギャロから騎乗停止のペナルティーを受けたためと小林智調教師が理由を説明した。
厳しい罰則を設けてまで人馬に参加を義務付けているように、パレードはフランスギャロが伝統として大切にしているセレモニーとなっている。 (在仏競馬記者)
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