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NHKマイルカップの追い切りが2日、東西トレセンで行われた。栗東ではきさらぎ賞勝ち馬ダノンチェイサーがCWコースの併せ馬で先着。2017年セレクトセール1歳で2億5000万円で取引された期待の良血馬がGI制覇に向けて好仕上がりをアピールした。
前走から間隔こそあいていても、仕上がりに隙はない。川田騎手を背に、ダノンチェイサーがCWコースをスピード感満点に駆け抜けた。
「馬なりで“ラスト1ハロンサッと”の指示でしたが、動きは良かった。順調に来ていると思います」と池江調教師が好感触を伝えた。
午前6時の開門直後に登場し、向こう正面からヴェルテアシャフト(1000万下)を2馬身追走する形でスタート。リラックスして直線に向かうと、軽く促しただけで加速する。一杯に追う僚馬を尻目に、楽な感じで1馬身半先着。4ハロン53秒3-11秒4と全体時計、フィニッシュともに充実感があふれていた。
前走のきさらぎ賞は2馬身差の快勝。道中は2番手を追走し、直線では鞍上のゴーサインに鋭く反応した。陣営はマイルに適性があると判断し、ここに矛先を向けた。「競馬が上手だなと思いました。前走も状態は良かったけど、今回もいい感じで来ていますね」とトレーナーも満足げだ。
今春はグランアレグリアが桜花賞を中111日で勝てば、皐月賞ではサートゥルナーリアが中106日で制覇。今回、『中90日』のダノンチェイサーが勝てば、2014年のミッキーアイル(中70日)を抜いて、NHKマイルC史上最長間隔Vとなる。
2017年セレクトセール1歳で2億5000万円の高額で取引されたディープインパクト産駒が、いよいよ迎えるGIの初舞台。
「特に強調するところはないけど、レースセンスがありますね。力をつけてきているし、少しずつだけど、体がしっかり使えてきている」と指揮官が期待を寄せる大器が、“令和最初”のGIで新たな歴史を刻む。 (渡部陽之助)
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