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第16回マーメイドS(19日、阪神11R、GIII、3歳上牝馬オープン国際、ハンデ、芝・内2000メートル、1着本賞金3800万円=出走13頭)太宰啓介騎乗、2番人気のフミノイマージンが、直線で瞬発力の違いを見せつけてライバルを圧倒。4月の福島牝馬Sに続く重賞制覇を成し遂げた。タイム2分0秒4(良)。2着には7番人気のブロードストリート、3着には13番人気のアースシンボルが入線。1番人気のアスカトップレディは伸びを欠いて7着に敗れた。
馬場の外めを回ってライバルをひと飲みにした。フミノイマージンが着差以上の強さで重賞2勝目をゲットした。
「手応えがよくて、いつ仕掛けるかだけでした。牝馬同士では負けられないと思っていました」
太宰啓介騎手が自信の表情で振り返る。道中は後方2番手。いつも通りにじっくりと構えて、直線にすべてを託した。4コーナー手前でゴーサインが出ると、メンバー最速の34秒3の決め手を発揮。ブロードストリートとの差は1馬身1/4だったが、相手は内めをロスなく運んでおり、着差よりも力量差が見られた。
「完勝といえば完勝だよな。力通りじゃないの。折り合いもついていたし、4コーナーを回って突き抜けると思った。安心して見ていられた」
完勝劇に本田優調教師は満足げ。体質が強化され、精神面も逞しく成長。カイバ食いもしっかりして、以前のひ弱さは見られない。「後ろからの競馬を覚えて安定して力を出せるようになった」と確かな進化に笑みを浮かべて続けた。3歳時、オークスに出走したが、偉大なる同期生ブエナビスタの11着に敗退。その後、回り道をしながらコツコツと力を蓄え、ついにGI候補生の仲間入りだ。
この後は夏休み。復帰時期は未定だが、秋はエリザベス女王杯(11月13日、京都、GI、芝2200メートル)が大目標なのははっきりしている。
「この馬は今が完成形。このまま順調に行ってほしいですね。秋も楽しみです」
太宰騎手もきたるべき大舞台へ思いをはせる。今秋も自慢の脚でファンを魅了してくれそうだ。(宇恵英志)
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