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世界一の名手が、ついにやってきた。ダービーでドバイの首長、シェイク・モハメドが所有するデボネア(栗東・中竹和也厩舎、牡3歳)に騎乗するランフランコ・デットーリ騎手(40)=イタリア出身、英国拠点=が28日夕、東京競馬場に到着。日本のダービー初騎乗に「ベリーエキサイティング!」とやる気満々の表情を見せた。
デットーリ騎手の日本競馬参戦は、06年のジャパンC(ウィジャボード3着)以来、約4年半ぶり。「ダービーはどこの国でも格式のあるレース。皐月賞馬(オルフェーヴル)は強いけど、デボネアもいいレースをしてくれると思うよ」。世界各国でGIを100勝以上の名手が、笑顔で意気込みを口にした。
デボネアの過去のレースはチェック済み。「どんどん成長していると思う。とても大きな馬で、ストライドも大きいから、雨が降った馬場でも、フットワーク的にこなせるんじゃないかな。皐月賞でオルフェーヴルと5馬身差があったが、今回はいい勝負になる。ガンバリマス」と意欲満々。デットーリはダービーは初参戦でも、同じ舞台のジャパンCを96年シングスピール、05年アルカセットで勝っており、東京芝2400メートルの実績は文句なし。「東京は世界有数のすばらしい競馬場だし、僕自身も好成績を挙げている。あす(29日)はいいレースができると思っている」と自信の表情で締めくくった。
デボネアの中竹和也調教師(46)=栗東=は「僕がデボネアの説明をする前に『かき込む走り方だから重馬場は合う』と言われて驚いた。研究してきたんだろう。彼は乗るだけの天才じゃないよ」と目を細める。
29日は東京競馬場でダービーを含む8レースに騎乗。3歳頂上決戦が行われる1日に、デットーリがどんな騎乗を見せるのか、注目が高まるばかりだ。(柴田章利)
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