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【新種牡馬連載】(2)エンパイアメーカー

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(1)競走成績

 アメリカで2~3歳時に8戦4勝。3冠最終戦ベルモントSのほか、フロリダダービー、ウッドメモリアルSとGIを3勝した。GIを2連勝して臨んだケンタッキーダービーではファニーサイドの2着に敗れたものの、プリークネスSをスキップして臨んだベルモントSでは3冠のかかったファニーサイドを3着に破っている。故障が原因で、わずかキャリア8戦での種牡馬入りとなった。

(2)血統

 父はケンタッキーダービーとブリーダーズCクラシックというアメリカの2大レースを制した名馬で、種牡馬としても成功している。母系も優秀で、母が米GIゲイムリーHの勝ち馬であり、兄姉にGI馬が3頭も出ている一族。種牡馬としての期待の高さは、戦歴以上にこうした血統背景によるところも大きいといえよう。

(3)適性診断

 父は米国色の濃いダート指向だが、母方はむしろ芝での適性を感じさせる。アメリカで供用されていたときの産駒からは、ダートやオールウエザーでの活躍馬が目立っているが、日本に輸入された産駒からはフェデラリスト中山記念、中山金杯)が出ており、芝への不安は感じられない。万能というより、母系の特色を引き出すタイプのようで、2歳戦から結果を残している産駒も多く出ている。オールマイティーの活躍が見込める種牡馬だろう。

(4)初年度産駒

 初年度から204頭の繁殖牝馬が集まった。社台グループが鳴り物入りで導入したハービンジャーよりわずかに少なかったものの、産駒数では164頭とハービンジャーを上回っている。そしてハービンジャーと同様、サンデーサイレンス系が飽和状態の生産界において、配合がしやすい点が何よりのセールスポイントだ。初年度の配合相手にも、タイキダイヤテンシノキセキアサヒライジングといった重賞ウイナーに加えて、メイショウボーラーストロングブラッドワンダーアキュートといったGI馬の母親たちが集まっている。

 後日紹介する新種牡馬バトルプランもエンパイアメーカー産駒で、父子が同年に日本デビューという珍しいケースとなったが、配合馬の質や種牡馬実績を考えても、期待が大きいのはもちろんこちら。繁殖牝馬の質でハービンジャーに見劣りする感は否めないが、それを覆す可能性も十分にある。2年目にはさらに配合相手が増えており、これもまた珍しいケース。初年度産駒の評判がかなり良かったことがうかがえる。もちろんファーストシーズンサイアーリーディングの有力候補だ。

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