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【スプリンターズS】秋GIカレンに開幕

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【スプリンターズS】秋GIカレンに開幕

 中央競馬は30日のスプリンターズステークス(中山、芝1200メートル)で秋のGIシリーズが開幕する。注目はカレンチャン(栗東・安田隆行厩舎、牝5歳)だ。昨年のこのレースと今春の高松宮記念の覇者で、史上初のスプリントGI3勝目がかかる一戦。前哨戦のセントウルS4着後、調子は上昇一途。歴史的快挙達成へ、態勢は整いつつある。

 現役最速から史上最速の女王へ。昨年のJRA最優秀短距離馬カレンチャンスプリンターズSに、連覇と史上初のスプリントGI3勝目をかけて出走する。

 「昨年のスプリンターズSを強い内容で勝ち、今年の高松宮記念もいい競馬だった。十分やれますよ」

 偉業達成に、主戦の池添謙一騎手は自信ありげな表情だ。

 過去にスプリントGIを2勝した馬は7頭。ただ、それらの快速馬たちも3勝はできなかった。スプリントGIは春の高松宮記念(1996年にGIに昇格)と秋のスプリンターズS(同90年)の2戦しかなく、歴史も浅い事情はあるが、距離が短いだけにスタートでのちょっとしたミス、道中の不利が致命傷になる。さらに、何度も勝つには、好調を長く維持する必要があるからだ。

 カレンチャンは9日に阪神競馬場で行われた前哨戦のGIIセントウルSで4着に敗退。それでも、高松宮記念以来、約5カ月半ぶりのレースで、勝ったエピセアロームからわずか0秒1(1馬身)差だっただけに評価できる。

 その後は型通りに良化。安田翔伍調教助手は「今回は気持ちが入って馬が集中しています。前走のプラス22キロ(504キロ)は太いとは思わないし、以前より筋肉質になって、よりスプリンターとして成長している気がしますね」と本番仕様の仕上げに自信を見せている。

 今回は香港から2頭、シンガポールから1頭と海外の快速馬も参戦するが、日本が誇る快速女王が万全の態勢で臨めば、壁とはなりえない。カレンチャンがスプリントGI3連勝を決めて、競馬の新たな歴史の扉を開く。

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