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ルーキー今村聖奈騎手がJRA女性騎手の年間最多勝を更新! 新潟で2勝を挙げ今年45勝に

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ルーキー今村聖奈騎手がJRA女性騎手の年間最多勝を更新! 新潟で2勝を挙げ今年45勝に

中央競馬の女性ルーキー今村聖奈騎手(18)=栗東・寺島良厩舎=が23日、新潟競馬2Rで今年のJRA44勝目を挙げ、女性騎手のJRA年間最多勝記録を更新した。22日に藤田菜七子騎手(25)=美浦・根本康広厩舎=が2019年に記録した43勝に並び、翌日に早くも更新。その後の8Rも勝ってさらに記録を伸ばしており、ニューヒロインの快進撃が止まらない。



冷たい秋風が吹き抜けた新潟競馬場が、祝福の温かい拍手に包まれた。ルーキーの今村聖奈騎手が23日の2Rをフェステスバントで鮮やかに逃げ切り、今年のJRA44勝目。前日の同12Rで藤田菜七子騎手が2019年に樹立したJRA女性騎手の年間最多勝記録に並び、その余韻を残したまま早くも記録更新だ。

「いい馬たちに乗せてもらっていたので、なるべくきょうのうちに決めたいと思って朝からレースに乗っていました。本当にたくさんの方々の支えがあって、ここまでたくさんの勝ち星を挙げることができました」


競馬界のニューヒロインは、穏やかな笑みを浮かべながら感謝の言葉を口にした。今年3月5日のデビューから232日、通算465戦目での大記録達成。この日は8Rもプロミストウォリアで逃走Vを決め、さらに勝ち星を伸ばした。新人ジョッキーの年間45勝はJRA歴代6位タイ。もはや女性の枠にとどまらない活躍を見せている。

破竹の快進撃を続けてきた聖奈だが、実は何度も壁に当たってきた。競馬学校時代は模擬レースで一度も勝つことができず、先月の中京では3週間勝利から遠ざかった。そうした逆境を、持ち前の〝聞く力〟ではね返した。「彼女は困ったときに周りの人や全く違う環境の人にも悩みを相談する。自分だけで解決しようとせず、客観的に物事を見て自身をコントロールできている。それが強みだと思います」と同期の角田大河騎手は証言する。レース後は福永、川田騎手ら大先輩にも助言を求め、厩舎関係者とのコミュニケーションも欠かさない。アグレッシブな姿勢が活躍の原動力だ。

「菜七子さんの背中を見て強く騎手になりたいと思った」と語る憧れの先輩の記録を抜いた。競馬学校には続々と女性ジョッキーの卵が入学している。これからは後輩たちに聖奈が背中を見せる番だ。

「私を見て私の妹くらいの年齢の子がジョッキーになりたいと思ってくれたら。たくさんの人に信頼され、応援され、そして尊敬されるような人間になりたい。少しでもトップジョッキーと一緒に戦えるような努力をしていきたいと思います」

待望のGⅠ初騎乗もそう遠い日のことではないだろう。さらなる高みを目指し、聖奈は女性ジョッキーの地平を切り開き続ける。(漆山貴禎)

■今村 聖奈(いまむら・せいな) 2003(平成15)年11月28日生まれ、18歳。滋賀県出身。今年3月に栗東・寺島良厩舎所属でデビューし、同13日阪神8Rのブラビオで初勝利。5月22日新潟3Rのタマモエイトビートで10勝目を挙げ女性騎手のデビュー年最多勝記録を更新。5月7日から6月19日までの7週連続勝利はJRA女性騎手としては最長記録。7月のCBC賞テイエムスパーダ)ではJRA新人女性騎手としては初となる重賞初騎乗Vを決めた。父は元騎手で現調教助手の康成氏。23日現在、JRA45勝(他に地方4勝)。



◆菜七子「すごい」…同じ新潟で騎乗していた藤田菜七子騎手は、「記録を超えていく女性ジョッキーが出てくることは、もちろんあると思っていました。(今村騎手は)すごいなと思ってみています。すごく落ち着いて乗っているのが、私のルーキーイヤーと比べて優れていると思う部分。私も頑張らなきゃいけないと思います」とコメント。その言葉を証明するように、この日の12Rを2番人気のディアナグランで逃げ切り、8月14日以来となる今年6勝目を飾った。


◆地方&海外は…地方競馬(NAR)では愛知の宮下瞳騎手(45)が2020年に国内の女性騎手では初めて年間100勝を超える105勝をマークしている。海外の主要国を見ると、英国では今週から短期免許で来日予定のホリー・ドイル騎手(26)が20年に記録した94勝(英リーディング集計期間のみ)、フランスではマリー・ヴェロン騎手(23)が同年に記録した84勝が女性騎手の年間最多勝利となる。

◆元騎手で父の今村康成調教助手 「自宅で家族みんなで見ていました。強い馬をご用意していただいて、本当に感謝しかありません。(勝てない期間は)結果を真摯(しんし)に受け止めて次の騎乗を頑張る、というふうに取り組んでいました。今後も1年間、けがなく乗れる騎手になってほしいです」

◆師匠の寺島調教師「少し足踏みをしていましたが、新潟になってからしっかり達成できてよかったです。関係者の皆さまに感謝するとともに、その期待に応えて聖奈もよく乗ったと思います。この数字を超えたことでまた自信もつくと思いますし、けがに気をつけて精進していってくれたらと思います」





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