今週から本格的な夏競馬に移行し、福島、小倉、函館の3場開催となる。小倉の日曜メインはサマースプリントシリーズ第2戦・
CBC賞。過去3年の夏の小倉開幕週のデータからは、逃げ、先行馬が圧倒的に有利。
ピクシーナイトはテンのスピードに優れており、初の芝1200メートル戦でも中心視できる。
◇
今年も“ナツコク(夏の小倉)”の季節がやっってきた。
CBC賞は例年、中京(昨年は阪神)が舞台だが今年は1999年以来、22年ぶりに小倉開催。「ZBAT!ピックアップデータ」は過去3年の小倉の夏開幕週、芝競走での脚質別データに注目した。逃げ13勝(勝率28・3%)、先行22勝(同13・8%)と、直線が293メートルと短いうえに芝がきれいな開幕週は、明らかに先行有利。今年の馬場について施設整備課は「例年より1カ月ほど早い開催で生育にふぞろいな部分はありますが、全体的に良好」と話しており、傾向は同じだろう。
そこで
ピクシーナイトが浮上する。ゲートの出が速く、先行力はメンバー屈指。芝1200メートル戦は初挑戦だが、蛭田助手は「適性はある。坂路でしまいを11秒台で上がってこられるぐらいですから。短めがいいと思う」と距離短縮は大歓迎だ。
ヨカヨカは小倉芝1200メートルで逃げて2戦2勝だが、ともに2歳戦。前走の葵Sではゲート内での駐立が悪く出遅れており、軸にはしづらい。
99年の
CBC賞(当時は11月開催)は、
アグネスワールドが〔5〕枠(10)番から逃げ切った。時を超え、今年は
ピクシーナイトの逃走劇に期待だ。
福島も過去3年では逃げ馬優勢だが、芝1800メートルに限定すれば逃げ馬の勝率13・3%、先行馬が同13・7%で互角だ。ただ単勝回収率を比較すると、逃げ馬が圧倒的。今年は春の福島開催がなかったので、約半年ぶりの開催で芝の状況が良好。多少無謀でも逃げ馬を狙うのが得策だろう。
ラジオNIKKEI賞は逃げ馬が多いが、過去3戦全て逃げている
ノースブリッジが今回も主導権を握るとみる。前走の
青葉賞は失速したが、距離が長かっただけ。2000メートルの葉牡丹賞は逃げて4馬身差の圧勝をしていて、距離短縮がプラスになる。
奥村武調教師も「右回りがいいので、改めてですね」と、巻き返しに意欲的だった。
洋芝の函館も開幕週は逃げ、先行タイプが有利。中でも1800メートル戦は過去3年でハナを切った馬が【5・0・0・4】で、勝率55・6%、単勝回収率280%と、逃げ馬から目が離せない舞台だ。
日曜メインの巴賞も先手必勝の傾向を重視。典型的な逃げ馬は不在ながら、先行力を武器にダートで交流重賞勝ち(2020年
TCK女王盃)がある
マドラスチェックが不気味な存在だ。芝でもデビュー戦を逃げ切っており、ここでも強気な積極策を取る公算は大きい。「洋芝は合う。稽古の感触だとやれていい」と斎藤騎手も手応えをつかんでおり、牝馬の57キロで軽視すると痛い目に遭いそうだ。
★
CBC賞の出馬表はこちら 調教タイムも掲載★
ラジオNIKKEI賞の出馬表はこちら 調教タイムも掲載