愛知杯が16日、中京競馬場で18頭によって争われ、戸崎騎乗で2番人気の
マジックキャッスルが差し切って、重賞初制覇を果たした。勝ち時計1分58秒7はコースレコードへ0秒4差に迫る好タイム。6番人気
ランブリングアレーが2着、3着は8番人気
ウラヌスチャームだった。
大外(18)番枠を、ものともしなかった。
マジックキャッスルが、
秋華賞2着の実力を誇示するかのごとく差し切って、重賞初V。戸崎騎手が笑顔で振り返った。
「ペースが速くなるのは分かっていました。道中はいいところをいい感じで走れましたし、自分から動いて強い競馬でした。調子も良かったですが、力をつけています」
ディアンドル、
ナルハヤ、
タガノアスワドの3騎が後続を引き離して逃げるなか、後方寄りの中位で力をためた。3コーナー過ぎから差を詰め、直線では先に抜け出した
ランブリングアレーをクビ差とらえた。GIの
秋華賞だけでなく、
ファンタジーS、
クイーンCと重賞で3度の2着。世代上位の力を示しながら、新馬戦の1勝のみだったが、待ちに待った重賞初制覇となった。
馬体重は前走の
秋華賞から12キロ増。鞍上が「成長していることを感じました。今後が楽しみ」と目を細めると、国枝調教師も「昨年の春からいい雰囲気はあったけど、体も増えて充実してきたね」とたたえた。
次の目標はGI制覇。国枝師は「春の目標は
ヴィクトリアマイル(5月16日、東京、GI、芝1600メートル)になると思う。マイルだけど、(広い)東京だから」とプランを描く。昨年の勝ち馬は、厩舎を引っ張って年末に引退したGI9勝馬
アーモンドアイ。厩舎での連覇に向けて、名トレーナーのもとに新たな有力候補が誕生だ。(片山和広)
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マジックキャッスル 父
ディープインパクト、母
ソーマジック、母の父
シンボリクリスエス。鹿毛の牝4歳。美浦・
国枝栄厩舎所属。北海道千歳市・社台ファームの生産馬。馬主は(有)社台レースホース。戦績9戦2勝。獲得賞金1億3141万5000円。重賞は初勝利。
愛知杯は
国枝栄調教師、
戸崎圭太騎手ともに初勝利。馬名は「魔法の城」。