アルナシーム
重賞は世代限定の3戦、古馬以降の4戦も4着が最高と、あと一歩及ばない競馬が続く。その3走前、
小倉大賞典4着は1000m57秒2の緩みない流れを、前と離れた好位につけていた。距離や直線の短いコースも良く、額面どおりの4着という感じ。東京の1800mだと、脚の使いどころがポイントになりそう。
ヴェルトライゼンデ
コントレイルのダービー3着馬で、古馬重賞2勝と実績面では抜けている。重賞勝ちの内、一昨年の
鳴尾記念は1年4カ月ぶりの休養明けだった。今回もまた、昨年の
大阪杯以来、約1年2ヵ月ぶりの復帰戦。東京や久々の1800mは問題なく映るものの、どのくらい仕上げてくるのか。メンバー構成は楽なのでは。
グランディア
前走中山1800mの3勝クラスを突破し、オープン入り。重賞初挑戦ながら、今年の中山金杯4着
ボーンディスウェイや
大阪杯2着
ローシャムパークなど、条件戦時代に骨っぽい相手と接戦を演じている。その
ローシャムパークの2着時の舞台が、今回と同じ東京芝1800m。別定戦でどこまで食らいつけるか。
サイルーン
希少になりつつある現役ディープ産駒で、金子オーナーの勝負服が映える。2勝クラス突破に7戦を要したが、勝ち上がった2走前は
桜花賞3着の
ペリファーニアに競り勝った。前走中山マイルの3勝クラスで連勝をはたし、オープン入り。緩い流れだったが、父譲りの末脚で加速ラップを踏んでいる。重賞でも楽しみ。
シルトホルン
昨年のラジオNIKKEI賞2着馬。開幕週、前有利の馬場を番手と上手く乗られた。1勝クラス時の東京マイルに、1分32秒3の履歴があり、スピードはある。秋の
福島記念は1番人気6着も、完全な差し決着を前受けで粘っていた。前走は今回と同舞台のメイSでハナを切り3着。楽に行けたが、今回は同型
セルバーグがいる。
セルバーグ
昨年の
中京記念勝ち馬。ハナに立つと、2ハロン目から11秒台のラップを持続し、差し決着を演出しつつ逃げ切り。2走前の
小倉大賞典3着は、その
中京記念以来の馬券内好走。ここも先手を主張し、オーバーペース気味に飛ばしながら粘っている。逃げ馬にとって東京の長い直線は鬼門も、気分よく行くとなかなか止まらない。
トゥデイイズザデイ
2走前新潟マイルの3勝クラスを突破し、前走は同競馬場のオープン、谷川岳Sで3着。キャリア4勝中3勝は1800m以上で、マイルでも比較的緩い入りだったのは良かった。1ハロン延長はプラスだろうし、前々から脚を伸ばせるのは魅力。ただ、条件戦時代は
アルナシーム、
セルバーグの2着までで、相手強化だとどうか。
ニシノスーベニア
前走、古馬重賞初挑戦のダービー卿CTで4着。半マイル46秒8と緩いペースながら、逃げ馬が後続を離して逃げていた。結果、逃げ・番手のワンツー決着で、位置取りがモノを言ったレース。これを出遅れてしまっては厳しい。重賞でもやれる目処は立ったが、速い脚比べの東京より、上がりのかかる中山が向くタイプではないだろうか。
ルージュリナージュ
前走G1初出走の
ヴィクトリアマイルは、13番人気5着と健闘。出遅れたものの、半マイル45秒4と流れ、4角15番手から最速の脚で追い込んできた。スタートに難があり、大味な競馬になるので大箱コースは合う。マイルの高速決着は忙しそうだし、1800mに延びるのもプラスに出そう。ただ他力本願ではある。
レーベンスティール
昨年の
セントライト記念勝ち馬。イン有利の馬場のなか、内枠から好位のラチ沿いをロスなく立ち回り、直線だけ外に出されると悠々と抜けてきた。ラジオNIKKEI賞3着から2ハロンの延長で、多少かかってはいた。気性面に課題があり、前走の
新潟大賞典もイレ込み11着と大敗。落ち着いて臨めるかが鍵になりそう。