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【JBCクラシ】ケイティブレイブ、砂の覇者!

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【JBCクラシ】ケイティブレイブ、砂の覇者!

 第18回JBCクラシック(4日、京都11R、JpnI、3歳上オープン国際(指)、定量、ダ1900メートル、1着本賞金9000万円 =出走16頭)

 創設18年目で初の中央開催となったダート競馬の祭典。メイン11Rのクラシックは福永祐一騎乗のケイティブレイブが中団から直線で抜け出し、交流GI3勝目を挙げた。タイム1分56秒7(良)。次走はチャンピオンズC(12月2日、中京、GI、ダ1800メートル)。10Rのスプリントはクリストフ・ルメール騎乗のグレイスフルリープ、12Rのレディスクラシックは横山典弘騎乗のアンジュデジールがそれぞれ優勝した。

 磨いてきた力をJRAの舞台でも見せつけた。ケイティブレイブが差し切り、交流GI3勝目。王道の走りを示し、福永騎手も満面の笑みだ。

 「トップコンディションでしたし、自信を持って乗りました。リズムを守ることを第一に、と。前が速くて置かれたけど、ああいう形でもGIを勝っているし、全く心配していなかったです」

 好スタートから、中団を追走。残り700メートルで促していき、4コーナーで先団を射程に入れる。鞍上の追い出しに反応すると、逃げ粘るサンライズソアをとらえ、オメガパフュームの追撃を3/4馬身振り切った。

 JBC3連戦の祭りに奮い立った。直前のスプリントをルメール騎手が制し、4週連続となるビッグレース制覇。「ジョッキー仲間と“ルメール半端ねぇ”と話していたんです。誰か止めなきゃ、自分が何とか、と思っていました」。ライバルが乗るサンライズソアを目標に早めに動き、「際どくなりましたけど勝てて良かったです」と胸をなで下ろした。

 コンビ13戦目。初騎乗の名古屋大賞典1着時は「個性的な逃げ馬」。それが、2走後の帝王賞で転機が訪れた。スタートでつまずいて後方からになったが、豪快な差し切り。「まさにひょうたんから駒」と評した当時から自在性を教え込み、今回の差し切りにつながった。

 「勝てると思ってはいたけど、本当に勝ててフワフワしています」

 開業3年目で初のビッグタイトルをつかんだ杉山調教師も顔を紅潮させる。それまで管理していた目野調教師の定年引退により、今年3月に転厩。当時は「3年目の厩舎にGI馬が来ると分かって、ありがたいなと思いましたし、プレッシャーもありました」。

 重責の中、36歳のトレーナーは馬と向き合った。地方競馬に比べて軽いダートの京都に向け、調教でスピードの元となるトモ(後肢)を強化。「やってきたことが実になってうれしい」と胸を張った。

 次走予定のチャンピオンズCではGI4勝馬ゴールドドリーム、南部杯で古馬を撃破した3歳の新星ルヴァンスレーヴと対する。「チャンピオンホースを相手にするにふさわしい勲章を手にしたし、次も頑張りたい」と福永騎手。完成の域に達したケイティブレイブが、秋のダート頂上決戦でも主役の座を奪いにいく。(千葉智春)

★瀧本オーナー歓喜「机たたいちゃった」

 ケイティブレイブの快勝を見届けた瀧本和義オーナー(68)は、満面の笑みで喜びをかみしめた。

 「中央場所でいつも人気が落ちて、中団からの競馬にもなったので緊張しましたね。勝った瞬間は歓喜そのもの。机もたたいちゃったよ」

 馬主になって30年。1997年にケイティタイガーで中山大障害を勝ったが、当時は障害競走にグレード制が導入されていなかった。待望の中央での初タイトル。「本当に恵まれています」と目を細め、「次はチャンピオンズカップ。本当の中央の舞台でね。これからが本当に楽しみですよ」と、尾張決戦でのV2をにらんだ。

ケイティブレイブ 父アドマイヤマックス、母ケイティローレル、母の父サクラローレル。栗毛の牡5歳。栗東・杉山晴紀厩舎所属。北海道新ひだか町・岡野牧場の生産馬。馬主は瀧本和義氏。戦績31戦11勝(うち地方15戦8勝)。獲得賞金5億5173万円(うち地方3億8721万円)。重賞は2016年交流GII兵庫チャンピオンシップ、交流GIII白山大賞典、交流GII浦和記念、17年交流GIII名古屋大賞典、交流GI帝王賞、18年交流GI川崎記念、交流GIIダイオライト記念、交流GII日本テレビ盃に次いで9勝目。JBCクラシックは杉山晴紀調教師、福永祐一騎手ともに初勝利。馬名は「冠名+勇士」。

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